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現実となった「Intelスイッチ」、一部アナリストは疑問視

» 2005年06月07日 04時09分 公開
[IDG Japan]
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 Apple Computerはスティーブ・ジョブズCEOによるWWDC基調講演で、IntelベースのMac上でMac OS X“Tiger”を動かしてみせた。Developer Transition Kitも発表されたが、これにはIntelベースのMac開発システムとAppleソフトウェアのプレビュー版が含まれている。

 この動きはIntelが「最強のプロセッサロードマップを持っているため」とジョブズ氏は説明している。

 しかし、この動きを「リスクが大きい」「ばかげている」と評するアナリストもいる。

 「デュアルアーキテクチャ手法によって得られるメリットもある程度はあるが、IBMチップからまるごと移行するというのは極めてばかげている。Intelは、2、3年前とは異なり、プロセッサ設計における事実上のリーダーではない。このところはAMDとIBMに出し抜かれている。AMDには64ビット化で、IBMにはマルチコアチップ戦略で」とOvumの調査ディレクターであるゲイリー・バーネット氏は述べている。

 Prudential Equity GroupのITハードウェア担当上級アナリストであるスティーブ・フォーチュナ氏は「マスマーケット向けプロセッサへのスイッチにより、Appleは製品ロードマップへの影響力が希薄になってしまうリスクを負う。Appleにとってはまた、コアの信奉者を阻害する危険性もある」と指摘している。

 また、ソフトウェア互換性も問題点となりうる。ISVはIntelチップで動作するようにアプリケーションを変更しなければならないからだ。フォーチュナ氏は基調講演開始前に、メールでこの件に関する分析を寄せた。

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