ITmedia NEWS > 速報 >

Lexmarkのトナーカートリッジ訴訟、DMCA違反の訴え却下

» 2005年06月10日 08時17分 公開
[IDG Japan]
IDG

 プリンタメーカーのLexmark Internationalが米デジタルミレニアム著作権法(DMCA)を持ち出して、競合企業によるLexmarkプリンタ用の安価な詰め替えトナーカートリッジ製造をやめさせようとした戦術は失敗したようだ。

 Lexmarkによれば、同社は下級審で請求が退けられた後、米連邦最高裁でDMCA関連の主張を審理するよう求めていたが、提出が遅れたためにコメントなしで却下された。この決定により、この問題について当面最高裁で審理が開かれることはなくなった。

 今回の訴訟が始まったのは2002年12月。詰め替え用トナーカートリッジに使われる電子チップのメーカーStatic Control Components(SCC)を相手取ってLexmarkが提訴した。SCCによる同チップの製造は米著作権法違反に当たるとLexmarkは主張、SCCのSmartekチップには著作権で保護されたLexmarkのソフトが使われていると訴えていた。

 SCCの法律顧問、ウィリアム・ロンドン氏は「この訴訟のDMCAの部分はこれで終わったと考える。最高裁がこの問題の審理を拒否したということは、DMCA問題が先の裁判所の判決で決着したことを意味する。この訴訟でDMCAを発動すべきだとするLexmarkの主張は下級審で既に退けられている」と同氏。

 訴訟は今後も米連邦地裁で継続され、残る問題が審理されるとロンドン氏。SCCは7月にLexmarkとの和解を模索するが、それが失敗すれば恐らく来年には審理が始まるだろうと話している。

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.