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地下の水源も探る、「強化型」火星探査機が8月10日、打ち上げへ

» 2005年07月21日 15時44分 公開
[ITmedia]

 米航空宇宙局(NASA)は7月20日、8月10日に打ち上げ予定の新しい火星探査機Mars Reconnaissance Orbiter(MRO)に関する情報ページを公開した。MROは地球から火星まで7カ月を旅し、火星軌道上で鉱物資源や水の存在など、さまざまな探査活動を行う。

 確実な打ち上げ実績で定評のあるLockheed Martin製Atlas Vロケットを採用し、これまでよりも大きなペイロードを積むことができる。探査機の探査性能や通信能力を引き上げるために、積載量を上げることが必要だったとNASAの担当者は語っている。

 探査機は強力なソーラーパネルとハイゲインアンテナを備え、軌道上から15〜25MHzのレーダーで深度1kmまでの地下の状態を調べ、液体や氷があるかどうかを確認することができる。また、カメラはこれまでで最高の解像度を持つHiRISEカメラを採用。このカメラは食卓程度の大きさのものから判別可能だという。これにより、将来の地上探査機の着陸時に安全なランディングポイントを決めることが可能だとNASAは説明している。

 MROは打ち上げ後、5年半の調査飛行を続ける予定だ。

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