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東芝、NAND生産能力を08年度までに倍増

» 2006年05月11日 19時24分 公開
[ITmedia]

 東芝は5月11日、2008年度まで3カ年の中期経営計画を発表した。3年で総額2兆400億円の設備投資計画のうち、半分を半導体事業に投入。主力のNANDフラッシュメモリの生産能力を同年度までに倍増する方針だ。

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 四日市工場(三重県四日市市)で、300ミリウエハーに対応する第4工場の建設を8月に始める。さらに2008年度の稼働開始を目指して第5工場も計画中。四日市は敷地が満杯のため、他地域に建設する予定。第5工場の量産開始後、生産能力は2006年度から2倍に拡大する。

 NANDフラッシュ市場は2006年の1兆9000億円から、2008年には2兆6000億円に成長する見通し。一方で米Intelと米Micronが合弁会社を設立して本格参入するなど、競争が激化している。

 東芝の西田厚聡社長は「多値技術で大きく先行しており、同技術を導入した製品の比率を95%以上に高める。微細化でも引けを取らず、十分に戦える」と自信を見せる。供給過剰の懸念もあるが、「将来の需要からみると、とても足りない」と増産計画には十分に勝機があるとの判断だ。

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 HDD事業は2.5インチ以下に特化し、2005年度から2008年度で生産能力を1.7倍に増強。NANDフラッシュとの用途の競合が指摘されている0.85インチは「容量が10Gバイト、12Gバイトに増えれば用途が広がるのでは。NANDとの棲み分けはできると思う」(西田社長)として生産を続けるが、「投資は以前の計画よりはやや緩めている」という。

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