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SONY BMGのrootkit CD訴訟、和解を最終承認

» 2006年05月23日 10時43分 公開
[ITmedia]

 SONY BMGの「rootkit」入りCDをめぐる集団訴訟の和解案を、米連邦裁判所判事が5月22日に最終承認した。電子フロンティア財団(EFF)が明らかにした。

 この訴訟は、SONY BMGがCDに組み込んだDRM(デジタル権利管理)技術にセキュリティ上の問題があるとして音楽ファンが起こしたもの。1月に、問題のあるCDを購入した顧客に無料の音楽ダウンロードを提供するという和解案が予備承認を受けていた(1月10日の記事参照)

 この和解の下、SONY BMGはFirst4InternetのXCP技術およびSunnCommのMediaMax技術を組み込んだCDの製造を中止する。問題のCDを購入した顧客は、DRMなしの同じ楽曲を受け取ることができる。一部顧客はそれに加えて少額の現金(7.50ドル)を受け取るか、ほかの曲をCONNECT Music、f.y.e.、iTunes、またはWal-Martから無料でダウンロードすることができる。交換の申請は、実際には2月から専用サイトで受付開始していた。

 また和解の一環として、SONY BMGはエンドユーザー用使用許諾書(EULA)の拘束的な条件を破棄し、今後CDにDRMを組み込む前に詳細なセキュリティ評価プロセスを行う。

 「今回の和解に参加することは、この問題がいかに重要かをSONY BMGおよびエンターテインメント業界全体に示す方法になる」とEFFの法務ディレクター、シンディ・コーン氏は、問題のCDを購入した人々に和解適用申請を行うよう呼びかけている。

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