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McAfee、iPod感染ウイルスの駆除ツールを無料提供

» 2006年10月18日 12時38分 公開
[ITmedia]

 iPodなどMP3プレーヤーへのウイルス感染が相次いで発覚したことを受け、セキュリティソフトメーカーの米McAfeeは10月17日、問題のウイルスの駆除ツールを無料で公開した。

 「McAfee Stinger」は特定のウイルス駆除を目的としたフリーのスタンドアロンツール。今回の新版ではビデオiPodやMP3プレーヤーに感染しているWindowsワームの「RJump」と「QQPass」を検出し、システムとデバイスから削除できる。同社Avert Labsのサイトを通じてコンシューマー向けに提供されている。

 ウイルス全般に対応したMcAfeeのセキュリティソフトでは、8月と9月に両ワームに対処済みだという。

 McAfeeによれば、RJumpは今年6月に発見されたワーム。9月12日以降に購入されたビデオiPodの一部に混入していたことがこのほど発覚した。同ワームはシステムのリムーバブルストレージドライブに自分自身をコピーして拡散。感染すると「RavMonE.exe」という名称のファイルを植え付け、システムにバックドアを開く。

 QQPassワームは日本マクドナルドが8月に実施したキャンペーンで賞品として配布したMP3プレーヤーの一部に発見された。最初に見つかったのは2003年2月で、やはり日本でリリースされたMP3プレーヤーに感染していたという。いずれのワームともスパム、インスタントメッセージング(IM)、リムーバブルメディアを通じて感染し、QQPassワームは中国で人気のIMアプリケーション「QQ」からパスワードを盗み出す。

 McAfeeでは「現代のMP3プレーヤー、携帯電話、デジタルカメラといった多機能デバイスは、ストレージ容量が増大し、コンシューマーが複数のコンピュータに接続する傾向のため、QQPassやRJumpのように拡散が遅いワームの感染を媒介する可能性がある」と解説している。

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