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富士フイルム、構造改革費用が響き減益

» 2006年10月31日 15時56分 公開
[ITmedia]

 富士フイルムホールディングスが10月31日発表した2006年9月中間期の連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期比28.1%減の238億円にとどまった。構造改革費用を計上したのが響いた。

富士フイルムホールディングスの株価チャート富士フイルムホールディングスの株価チャート(1年:縦軸の単位は円)

 売上高は1兆3520億円(前年同期比3.7%減)、営業利益は508億円(同15.4%減)、税引き前利益は566億円(同10.9%減)。

 カラーフィルムなどの売り上げは減少したが、FPD用材料などが好調だった上、円安もあり増収。営業利益は構造改革費用として420億円を計上したため減益になったが、同費用を除くと前年同期比36.7%増の927億円になるとしている。

 イメージングソリューション部門では、カラーフィルムやデジタルミニラボの販売が減少。さらにカラーフィルムからのプリント需要減で現像サービスの売り上げも減少、売上高は前年同期比11.8%減の3071億円になった。デジカメはISO3200相当の高感度をうたった「FinePix F30」などが好調だったが、北米市場ではエントリーモデルを中心に厳しい価格競争にさらされた。カラーフィルムは市場縮小が続いているが、競合の撤退によりシェアは上昇している。

 通期の連結業績予想は据え置き、売上高は2兆7400億円、営業利益と税引き前利益は800億円、純利益は380億円。

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