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PS3の原価は800ドル以上?

» 2006年11月17日 14時38分 公開
[ITmedia]

 プレイステーション 3(PS3)の原価は800ドル以上、1台につき約240〜300ドルの赤字が出る――調査会社iSuppliが11月16日、このような分析結果を発表した。

 同社がPS3を分解して調べたところによると、推定コストは20GバイトHDDモデルが805.85ドル、60GバイトHDDモデルが840.35ドル。

PS3の推定コスト内訳(価格はいずれもドル)
部品 メーカー コスト(20Gバイトモデル) コスト(60Gバイトモデル)
Reality Synthesizer(RSX) NVIDIA(ソニー) 129
IBM Cell Broadband Engine IBM(ソニー) 89
I/O Bridge Controller 東芝(ソニー) 59
Emotion Engine & Graphics Synthesizer 東芝(ソニー) 27
Noteworthy Memory XDR DRAM Samsung 48
その他部品および製造 148
Bluetoothモジュール ソニー 4.10
802.11b/gモジュール Marvell Chipset 15.50
その他部品および製造 2.50
メモリカードボード 5
Blu-rayドライブ ソニー 125
SATA HDD Seagate 43 54
電源 ソニー 37.50
マザーボードの冷却・取り付けケージ 22
筐体 31 33
その他組み立て部品 1.75
製造コスト 39 40
合計 805.85 840.35
推奨小売価格 499 599
コストと価格の差 306.85 241.35

 これに対し、Xbox 360のHDD搭載モデルは推定コスト323.30と、推奨小売価格の399ドルを下回っているという。

 ゲーム機メーカーが、ゲーム機本体の赤字をゲームソフトのロイヤルティーで補うのは一般的なことだが、それでもPS3 1台当たりの赤字はゲーム機事業としても大きいとiSuppliは述べている。ただし同社は、PS3はほかの家電製品よりも処理能力と互換性が高いため、お買い得だと考えているという。

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