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» 2006年12月01日 00時41分 UPDATE

mobidec 2006:ひろゆき氏「Web2.0はカネにならない」 モバゲー&GREE「携帯はこれから」 (1/2)

「mobidec」に2ch管理人のひろゆきさんが登場し、Web2.0や携帯のビジネスモデルについて語った。「Web2.0は商売には向いてないと思う」と話すひろゆきさんの真意は。

[岡田有花,ITmedia]

 「Web2.0は商売には向いてないと思う」――2ちゃんねるの管理人・西村博之(ひろゆき)さんが11月30日、モバイルビジネスに関するイベント「mobidec 2006」のパネルディスカッションに参加し、Web2.0や携帯ビジネスに関する見解を語った。ディスカッションには携帯向けSNS「EZ GREE」を運営するグリーの田中良和社長と、携帯向けSNS&ゲームサイト「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エー(DeNA)の川田尚吾COOも参加。この2人が対立し、ひろゆきさんがフォローに入るシーンもあった(関連記事:ひろゆき氏が2chを「ビジネス寄り」にしない理由)。

画像 左から、モデレーターのKLab真田哲弥さん、川田COO、田中社長、ひろゆきさん。会場は20人ほどの立ち見が出た

 ディスカッションのテーマは「モバイル2.0の衝撃」。Web2.0の要素としてよく語られる、ユーザーが参加してコンテンツを作るサイト(CGM:Consumer Generated Media)の1つとしてSNSを取り上げ、ビジネスの可能性を語った。

 「Web2.0という言葉で投資を集め、他人から金を預かってビジネスをするならいいが、お金払わないユーザーをいくら集めても金にならない。(Web2.0的と呼ばれるSNSなどの)サービスは商売に向いてないと思う」――Web2.0に関する見解を聞かれたひろゆきさんはこう断じる。

画像 ひろゆきさん

 特に、広告モデルで成り立っている、mixiやMySpaceなどPC向けSNSが厳しいと見る。「広告モデルはうまくいかない、と第1次ネットバブルで分かったはずなのに、また盛り上がってる。みんな、3年ぐらいで記憶をなくしちゃうのかなと思う」

 広告モデルがなぜ厳しいのか。ひろゆきさんの見解はこうだ。「広告モデルは、売り上げのあるサイトにユーザーを誘導し、そのサイトの売り上げの一部が広告に来るという仕組み。売り上げのあるサイトが広告を出してくれないとつぶれる。今後、無料の広告メディアが増えていけば広告単価が下がり、出稿側は『安いところからちょっとずつ出そう』などという形になり、メディアはじり貧になっていくと思う」。携帯でも、無料サイトの広告モデルより、公式サイトなどの課金モデルのほうが商機があると見ている。

 一方、DeNAの川田COOは、携帯向け無料サイトの広告モデルは成り立つと語る。「携帯はコンテンツ課金が成り立っているので、モバゲーから課金サイトにうまく誘導できればいい。(今後、携帯サイトのオープン化が進んで)公式サイトの利用率が下がっていくと言われているが、現在の課金モデルはこのままあり続けるだろう」(川田COO)

 GREEの田中社長も広告モデルの将来に期待する。「携帯サイトのビジネスモデルとして何が適しているのかは議論の余地があり、広告のマーケット自体、期待するほどもうからないかもしれない。だが広告は実体として存在しており、広告だけでも上場できる会社もある。今後も拡大していくだろう」(田中社長)

 ひろゆきさんも、携帯はコンテンツ課金が行いやすい点は認める。「PC向けだとコンテンツ市場がそもそも成立たなかったが、携帯経由ならコンテンツも有料で売れる。今後はそういう収益が伸びていくだろう」(ひろゆきさん)

“カネになる”ターゲットユーザーは?

 無料のコミュニティーサイトを収益化するには“お金になる”ユーザーを集める必要がある。モバゲータウンは200万ユーザーを集めているが、主力は高校生。自由に使える時間=可処分時間は長いが、可処分所得は高くない。川田COOは「日本の高校生のある学年では、全体の3割がモバゲータウンを使っている。ただ年齢が上のユーザーを集めた方がメディアとしての価値が高くなる」と語り、今後は上の世代のユーザーを増やしていきたいとする。

 ひろゆきさんは「暇で可処分所得も低くて若い人は集めるのが簡単だから、そういうサイトがユーザー数を出すとすごそうな感じがするが、そういうサービスはすでに過当競争。ぼくは、実生活に役に立つこととか、知識が得られるとか、便利であるとかそういうところで、ニッチに細々と、可処分所得の高い人を狙ってやっていきたい」とした。

キャリアが急に、SNSに手を伸ばした理由

画像 グリーの田中社長は、ここ1〜2年はモバイルコンテンツの変革期と語る。「モバイルサイトは面白いが、厚みを感じない部分がある。コミュニティーと融合させることで、サービスに深みを出していければ」

 キャリアは、コミュニティーサービスは公式サイトにしたがらない――これが携帯コンテンツ界の“常識”だったようだ。だがEZ GREEは、au公式サービスに入り込んだ。ひろゆきさんは「(EZ GREEはau公式に入り込むことができて)『お前だけけひいきされてるんじゃないの?』と言われたりします?」と田中社長をからかう。

 田中社長は笑いながら「KDDIじゃないから分かりませんが、ユーザーの利便性を高めようという判断では」と返し、「auはコミュニティーサイトに強く、ユーザーの熱量やトラフィックも多い。auオークションを展開するなど、キャリアとしてはやりにくい領域にも他社と組んで踏み込んできた」とauのチャレンジ精神を評価する。

 ひろゆきさんは、キャリアがコミュニティーに前向きになった背景にユーザーのARPU(Average Revenue Per User)減少があると見る。「1人あたりのユーザー単価が減ってきているので、キャリアは課金のゲートウェイを広げざるを得ない。コミュニティーを始めたのもその一環だろう」

ユーザーの安全、どう守る

 コミュニティーサイトにはトラブルや犯罪などのネガティブな問題もつきまとう。最近はmixiを発端にしたトラブルが相次ぎ表面化しているほか、コミュニティーサイトが“出会い系”として利用される問題もある。

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