本を置くだけで情報検索 千代田図書館で
5月7日にリニューアルオープンする千代田図書館(東京都千代田区)に、新しい情報検索システムが導入される。専用の台の上に本を置くと、その本に関連する書籍やWikipediaの情報などを検索し、ディスプレイに表示する仕組み。図書館の蔵書だけでなく、近所の古書店の在庫情報も検索できる。見知らぬ本に出会うことで発想を広げてもらいつつ、古書店に誘導して地域活性化にもつなげる狙いだ。
システムの名称は「新書マップ」。国立情報学研究所(NII)連想情報学研究開発センター長の高野明彦教授が中心となって開発した。
図書館入り口入ってすぐの所に「新書マップコーナー」を設置。ICタグを貼り付けた約3000冊の新書や選書をそろえた。ICタグリーダーを組み込んだ台の上に本を置くと、タグを読み取って書籍情報を取得し、独自の全文検索エンジン「想」に情報を入力する仕組みだ。本は1冊でも複数冊でも検索可能。複数置けば“OR検索”になる。
想は、大量のテキスト情報をマッチングして全文検索できるシステムで、ネットでも公開している(関連記事参照)。千代田図書館では、図書館の蔵書のほか新書のデータベース「新書マップ」、Wikipedia、近所の神保町古書店街の在庫情報「BookTownじんぼう」、毎日新聞のデータベース、世界大百科事典などからデータベースを選んで検索できる。
システムは、専用コーナーに12セット設置し、自由に利用できるようにした。“検索キー”として利用できる書籍は、今年度内に7000冊まで増やす計画だ。
図書館を“千代田区の出発点”に
「千代田区図書館は、公共図書館の構造改革」と石川雅己・千代田区長は言う。館内で本を読んだり借りたりするだけでなく、図書館を拠点に千代田区を知り、区内を散策して欲しいという。
「新書マップ」を通じて神保町の古書店街を知ってもらうほか、公共図書館としてはおそらく国内初の「コンシェルジュ」を配置。調べ物などの相談に乗るほか、千代田区内の観光スポットや飲食店なども案内してくれる。周辺の古書店や飲食店を案内する大きなタッチパネルも設置した。
千代田区は、区外から80万人以上が通うオフィス街。ビジネスマンにも便利に利用してもらえるよう、公共図書館として初めて平日は午後10時まで開ける。PC接続用の電源やLAN端子も自習机に設置した。
「千代田区から知識の価値――“知価”を発信していきたい」(石川区長)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
防衛省の「クーラー300台」投稿動画でビックカメラのトラックが注目を集める 同社「販売用の在庫を迅速に提供」
-
2
「文スト」スマホゲーム、きょう告知→あす終了 突然のサ終にユーザー混乱 運営元の廃業で
-
3
「楽天ドライブ」アプリから「データ漏洩」「ハッキングした」通知? 運営元「緊急調査中」「通知を開かないで」
-
4
ドコモ、ahamoを30→40GBに増量 8月1日から 料金据え置きの新キャンペーン
-
5
イオンモール熊本のドローン捜索、状況を現場キーマンに聞いた 撮影を阻んだのは……
-
6
“ダサい”不評の「ドコモの銀行」、従来のアプリアイコン選択可能に 「ご意見・ご要望も踏まえ」
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
タムロン、ソニーからの買収提案認める 特別委員会を設置して検討
-
9
イオンモール熊本内部の撮影、国産ドローンが活躍 日本企業2社が自衛隊などと協力
-
10
光学25倍ズームのソニー「RX10 V」はもう“レンズ一体型α” 1台で何でも撮れそうな万能感に浸れるぞ
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR