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IRIがマザーズ上場廃止

» 2007年05月23日 18時12分 公開
[ITmedia]

 東京証券取引所は5月23日、インターネット総合研究所(IRI)のマザーズ上場を6月24日付けで廃止すると発表した。既に3月に監理ポストに割り当てられており、24日付けで整理ポストに移す。

 IRIは2007年12月中間期、民事再生法を申し立てた子会社アイ・エックス・アイ(IXI)の中間決算が確定できなかったため、暫定的にIXIグループの損益は発生しなかったものとして扱い、連結財務諸表を公開した。

 IRIの06年6月期の連結最終益30億9200万円のうち、IXIグループ分は23億7400万円と4分の3を占めており、連結業績への影響が大きい。このため監査法人は、IXIの監査が十分に行えなかったとして、意見表明なしで中間監査報告書を提出した。

 東証は「投資判断の基礎となる重要な情報が適正に開示されている状況とは到底認められず、そのまま放置すると市場への信頼が著しく傷つく」と判断。上場廃止基準(上場会社の中間財務諸表等に添付される中間監査報告書において「意見の表明をしない」旨が記載され、かつ、その影響が重大であると当取引所が認めた場合)に該当するとして上場廃止を決めた。

 23日の同社株価は、前日比340円高(+2.15%)の1万6140円。

 IRIは1999年12月22日、マザーズ上場企業第1号として新規公開した。同じ第1号企業のリキッドオーディオジャパンは、経営者が暴行で逮捕されるなどの不祥事を経て、現在は「ニューディール」として上場を維持している。

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