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「mora win」にWMP11専用の新機能

» 2007年05月28日 20時46分 公開
[宮本真希,ITmedia]

 マイクロソフトとレーベルゲートは5月28日、Windows Media形式の音楽・動画配信サービス「mora win」で、「Windows Media Player 11」(WMP11)と連動した新機能を9月下旬に追加すると発表した。検索を強化するほか、おすすめの曲を自動表示する機能などを追加する。

 WMP上でmora winを利用する際、アーティスト名や楽曲名の頭文字など数文字を入力するだけで候補を表示する機能「Word Wheel」を追加。聞いている楽曲に応じて自動でおすすめの曲を表示する機能も新たに加える。

 J-WAVEが運営するインターネットラジオ「Brandnew-J」との連携機能も。WMP上でラジオ再生時に、再生中の曲目リストを表示。手軽にダウンロード購入できるようにする。


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 音楽ファン向けSNS「PLAYLOG」との連携も強化。WMP11で聞いた音楽の再生履歴をPLAYLOGのブログに表示できるようにする。

 同日の発表会で、レーベルゲートの今野敏博社長は「新機能で、ユーザーは好みの音楽を発見できるようになる。ほかのユーザーのプレイリストを見て、気になった楽曲をmora winで購入してほしい」と期待した。

 東芝は同日、mora winと連携して利用できる音楽プレーヤー新製品「gigabeat V401」「gigabeat V801」を発表(関連記事参照)。同社商品企画部の稲葉均部長は「mora winのコンテンツを好きな時に持ち歩いてほしい」と話した。

Vistaの「Media Center」向け機能も

 mora win単体での機能強化も行う予定だ。従来配信していた音楽ビデオに加えてアニメなども配信するほか、Windows Vista Home Premium以上に搭載されている、リモコンからコンテンツ再生などができる機能「Windows Media Center」との連携も計画している。

DRMサポートは「非常に大切」

 音楽配信市場は拡大を続けており、昨年の売り上げは、CDシングルの売り上げを27億円上回る535億円となった。だが大半が着うたなど携帯電話によるダウンロードで、PCからの売り上げは全体の10分の1程度に過ぎない(関連記事参照)

 マイクロソフトの堺和夫常務は「mora winは簡単で使いやすい。PC向けシステムが使いやすくなれば、PCでの音楽ダウンロードも盛り上がるだろう」と市場拡大に期待を寄せた。

画像 左からジェイミソン氏、堺氏、今野氏、J-WAVEメディア開発局長佐藤祟氏、稲葉氏

 EMIがDRMなしの音楽配信スタートを表明したが、堺常務は「DRMのサポートは非常に大切。マイクロソフトは技術的にサポートしていく」と述べるにとどめた。今野社長は「一般のユーザーが音楽配信のサービスを受ける時に、DRMのことなど意識せず使えるくらい技術を高めたい。自分の音楽を保護したい人もいれば公開したい人もいる。一定の方向に持って行くのは間違いだ」と語った。

 マイクロソフトのジェイ・ジェイミソンWindows本部長は「マイクロソフトにとってもユーザーにとっても重要な一歩を踏み出した。いろいろなパートナーとともにコンシューマーのデジタルライフの理想に近づけていきたい」と意気込みを語った。

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