「純増ナンバーワンは偶然ではない。飛躍の予感がする」――ソフトバンクの孫正義社長は6月22日に開いた定時株主総会で、自信たっぷりにこう述べた。ソフトバンクモバイルの端末契約者の純増数は、5月にKDDIを抜いて初のトップに(関連記事参照)。孫社長は順調な成長が「何かを予感させる」と繰り返し「携帯事業でもナンバーワンになる」と宣言した。
「純増ナンバーワンは買収時に約束した4つの課題に取り組んだ結果」と孫社長は胸を張る。4つの課題とは「3Gネットワークの増強」「3G端末の充実」「コンテンツ強化」「営業体制/ブランディング強化」(関連記事参照)。買収時は2万1000だった3G基地局数は、今年4月までに3万1000に増強、19機種49色だった端末は35機種159色に増やし、「色数シェアは3キャリア端末の50%にのぼる」という。端末への「Y!」ボタン搭載で、Yahoo!ケータイへのアクセスは急増。ショップは1856から2140に増やして営業活動も強化した。
ソフトバンクの携帯を継続して利用したいというユーザーがボーダフォン時代より増えているといい、解約率も低下。3G携帯の解約率は5月に初めて1%を切って0.99%となった。ドコモからの移行したいと考えているユーザー数では、auとの差が縮まってきているという。
CM好感度も高い。「CM放映回数はドコモ、auよりも少ないのに、好感度は全業界中ナンバーワン。auが2年前にCM好感度調査でナンバーワンになり、その後純増数トップを走り続けたことを思うと、これは将来の“何か”を予感させる」
「ソフトバンクのDNAは、何でもいいからナンバーワンになること」と孫社長は言う。創業時から手がけてきたPCソフト流通は「マーケットシェア8割を握るナンバーワン」。ネットコンテンツではYahoo!JAPANが、ADSLではYahoo!BBがナンバーワンシェアを獲得している。「一番でないと嫌。一番になるまで頑張る」
携帯事業のナンバーワン戦略は「オセロで言う四隅を取る」ことだ。「オセロでは最初に真ん中のほうをいくら取っていても、四隅を押さえないと勝てない。固定と携帯両方のインフラとコンテンツ、この4つを持っているのはソフトバンクだけ。後ろからのスタートだが、ドコモ、auを抜き、携帯でも1番になりたい」
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