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オーストラリアの流刑囚リスト、オンライン公開

» 2007年07月27日 08時40分 公開
[ITmedia]

 英Ancestry.co.ukは7月25日、囚人としてオーストラリアへ島流しにされた人々の記録「Convict Transportation Registers: 1788-1868」を、オンラインで公開すると発表した。同記録には18世紀、19世紀に囚人としてオーストラリアへ送られた16万3021人のうち、大半の人々の氏名などが記載されている。

convict

 Ancestry.co.ukは、英国人の200万人以上の祖先が同記録に記載されていると推測。これは30人に1人がリストに掲載された祖先を持つ計算になるという。

 英国立公文書館に原本が収められているこの記録には、氏名、有罪判決を受けた日付と場所、刑期、船名、出発日と送られた植民地名などが含まれている。また職業、配偶者の有無、宗教、釈放日も記載されているという。

 英国政府が流刑囚植民地として初めてオーストラリアに入植したのは1788年とされる。同年から流刑囚の記録が残っているためだ。

 流刑がピークに達した1833年には、36隻もの船が7000人を植民地へ運んだ。英国からオーストラリアへの船旅は、食料や燃料補給のための入港期間2カ月を含み8カ月間かかったとされる。

 囚人の83%は15歳から30歳の男性で、75%は単純労働従事者だった。ただし殺人などの重罪を犯した者は2%とごくわずかで、大半の人々が犯した罪は軽いものだったという。

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