富士通と富士通研究所は9月12日、周囲の物体の形や動きを3次元でリアルタイムに認識するLSIを開発したと発表した。サイズは27ミリ角と小型に抑え、省電力化したのが特徴。バッテリー駆動の家庭用小型ロボットにも組み込めるとしている。
左右2つのカメラ画像を使った「ステレオ法」で3次元を認識する。256個の並列演算回路により画像処理を高速化。画像の濃淡パターンの特徴量を計算する専用回路を搭載し、約2000点の特徴点を毎秒30フレームで抽出できる。
2つのパターンの一致度を高速に計算する新方式の並列処理回路を搭載し、パターンマッチング性能は従来機種の5倍以上に高めた。200MHz動作時の消費電力は約2.7ワットと従来機種より30%省電力化した。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)受託事業として開発した。今年度中に新LSIを搭載したモジュールをロボットに搭載し、機能や性能を実証する予定。画像認識ソフトも充実させ、次世代ロボット用の共通コンポーネントとして普及を図る。
9月13日から開かれる「日本ロボット学会学術講演会」(千葉工業大学)で技術発表する。
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