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「ねこ鍋」「ふちゃぎ」――ニコ動で“拾われ猫”がアイドルに(1/2 ページ)

» 2007年10月01日 10時45分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 動画「子猫の名前を大募集。」

 「ネーミングセンスのない家族によって、このかわいい子たちが『大腸』『小腸』『十二指腸』『盲腸』と名づけられそうな危機です。ステキな名前を募集しています」

 4匹の子猫の名前を募集するこんな動画が、7月に「ニコニコ動画」に投稿された。500以上も集まったというアイデアから選んだのは「まんず」「ニコ坊」「ニャンゴロー」「ましゅまろ大仏」。この4匹はのちに「ねこ鍋」のアイドルとして、ネット中を魅了する。

ニコ動、猫たちの“名前の危機”救う

 「赤ちゃんの名づけサイトなどをまわったりしたのですが、なかなか決まらなくて。家族全員が納得するもの、というのがなかなか出なかったんです」――東北地方に住むエレファントさん(ハンドルネーム)は今年6月、河原で拾ってきた4匹の子猫の名付けに悩んでいた。

 「『大腸』『小腸』『十二指腸』『盲腸』がいいと主張する家族の1人の意見にみんなが傾きはじめて。『大』『小』『十』『盲』と呼ばれるだろうからいいんじゃない? と。でも動物病院に連れて行ったときなど、名前欄にそんなの書きたくないですから……」

 そんな“危機”に直面してふと思い出したのが、以前教えてもらったニコニコ動画だ。「せっかくのコメント機能と、ユーザーの皆さんのネーミングセンスをお借りしようと思い立ちました」

 4匹を撮影し、名前案を募った動画「子猫の名前を大募集。」を7月1日にニコニコ動画にアップ。数日で万単位のアクセスがあり「かわいい」「萌える」などとコメントが殺到。「ミミ」「マイケル」「にゃとらん」「みくたん」「バルサミコス」「ぬるぽ」「濱口」――名前のアイデアも大量に集まった。「即却下するようなものも合わせると、全部で500以上あったと思います」

画像 「子猫の名前が決まりました。」

 「みなさんから募った名前ですから、1度決めたら文句はなしという約束で」2〜3日かけて家族会議で議論。「まんず」「ニコ坊」「ニャンゴロー」「ましゅまろ大仏」をセレクトして「子猫の名前、決まりました。」という動画で発表した。

 まんずは「われわれが東北人のなので(発音が)しっくりきた」から、「ニコ坊」は「最初真っ先に却下でしたが、口に出してみるとニコボでかわいい」。ニャンゴローは「泣き声が似ていた」から、ましゅまろ大仏は「祖母がじょっぱった(強情を張った)」から。こんな選定理由も、動画に付いた「名付けた理由を教えて」というコメントを見て公開した。

 「ユーザーの方にはあたたかい目で成長を見守って頂いて」――名前募集がきっかけでエレファントさんは、猫を撮影した動画をニコニコ動画にアップ。そのたびに万単位の再生があり、「かわいすぎる」などとコメントが殺到した。猫が土鍋に入り込んだ様子を撮影した「ねこ鍋」もそんな“成長記録動画”の1つだったが思わぬ大反響を呼び、10月1日までに55万回以上再生された。

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