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Electronic Arts、Take-Twoの買収を提案

» 2008年02月25日 10時07分 公開
[ITmedia]

 米大手ビデオゲーム会社Electronic Arts(EA)は2月24日、「Grand Theft Auto」シリーズで知られる米ゲームメーカーTake-Two Interactive Softwareに買収提案したことを発表した。

 買収はすべて現金で行い、Take-Two株1株に26ドルを支払うという提案内容だ。2月15日の終値に64%のプレミアムを上乗せした金額で、買収総額は約20億ドルになる。

 EAはTake-Twoに1株25ドルでの買収を提案していたが、Take-Twoは15日にこれを拒否。そこでEAは19日に提示額を1株26ドルに引き上げたが、これも拒否されたため、Take-Two株主の注目を集めるために買収提案の公開に踏み切ることにしたという。

 EAのジョン・リッキティエロCEOはTake-Twoに送った書簡の中で、買収はTake-Twoの株主や社員にとって最大の利益になるとし、ビデオゲーム業界は依然として魅力的な高成長産業ではあるが、リスクが高まっており、スケールメリットの必要性が顕著になっていると主張している。「Take-Twoは依然、限られた数のタイトルに依存しており、資本資源も限られている。競争が激しい環境の中で、財務、法、経営の問題にも直面している」と同氏は指摘している。

 EAは、Take-Twoの提案受け入れが遅れれば株主の利益にならないと警告し、ホリデーシーズンに間に合うよう取引を完了させたい意向を示している。

 Take-Twoも24日、EAから買収提案があったことを認める声明文を発行した。提案を検討した結果、同社のビデオゲーム、人材、ユーザーの忠誠度を過小評価していると判断したという。買収提案は「便乗的」であり、4月に予定されているGrand Theft Auto IVのリリースを利用しようとしていると同社は述べている。

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