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動画の全フレームに電子透かし、画質損ねず C4Tが開発

» 2008年03月24日 17時30分 公開
[ITmedia]

 シーフォーテクノロジーは3月24日、動画の全フレームに電子透かしを挿入できる「acuagraphy Moviemark」と、音声ファイルに電子透かしを埋め込める「acuagraphy Audiomark」を発売した。

 「Moviemark」は、画質低下が少なく高速に埋め込めるのが特徴。動画のファイル形式を変換しても透かしが残るといい、「自社が製作した動画がYouTubeに違法アップロードされる」といった悩みを抱えるコンテンツ企業向けに売り込む。

画像 画像の範囲を指定すると、専用ソフトが必要なフレームをキャプチャし、透かし情報を検出する

 透かしは目に見えにくく、動画の質をほとんど損ねないとしている。2フレームを基本単位とし、1フレームずつ逆位相で透かしを埋め込む「M4方式」という独自技術を活用した。

 処理の高速性も特徴で、QVGA(320×240ピクセル)程度の映像なら、再生しながらリアルタイムに透かしを埋め込むことが可能という。

 透かしは、動画を他形式に変換したり圧縮しても検出可能。従来の動画用電子透かしは、動画ファイルをダウンロードして検出する必要があったが、新技術なら再生中の動画から検出でき、YouTubeのようなストリーミングサービスでも利用できる。

 対応ファイル形式はMPEG-1/2/4、AVI、WMV、H.264など。価格は、SDKが400万円から。

 音声ファイルに透かしを埋め込めるAudiomarkは、音質低下も少なく、ファイル再生時間の3〜5%程度の時間で埋め込めるという。MP3、AAC、ATRAC3などに対応した。非圧縮音源に埋め込んだ場合、圧縮フォーマットに変換しても透かしは残る。

 ダウンロード販売した楽曲ファイルに透かしとしてユーザーIDを埋め込み、音源が不正にコピーされてネット公開された際、元の音源の持ち主を特定できるようにする――といった利用を想定する。

 価格は、SDKが400万円から。

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