ソフトバンクが5月8日に発表した2008年3月期の連結決算は、売上高・利益とも過去最高を更新した。孫正義社長は「暗雲は去った」と満足そうに語り、今後は中国を中心としたアジアのネット・モバイル事業への投資を加速する方針を示した。
売上高は2兆7761億円(前年同期比9.1%増)、営業利益は3242億円(19.6%増)、経常利益は2586億円(68.6%増)、中国Alibabaの上場益が寄与し、純利益は前年同期の3.8倍・1086億円となった。
契約者数を順調に伸ばしたソフトバンクモバイルの携帯電話事業が業績をけん引。他事業も好調だった。「全ての事業セグメントで営業利益が改善した。暗雲は去った」と孫社長は胸を張る。
「アジアを制す者が世界を制し、モバイルインターネットを制する者がネットを制す」――今後は、中国を中心としたアジアのモバイルネット市場への投資を加速させる。「日本の3番手の携帯会社のままでいようとはさらさら考えていない」
このほど、中国のSNS大手「校内網」を運営するOak Pacific Interactiveに出資したほか、中国China Mobile、英Vodafoneと3社で33%ずつ出資したジョイントベンチャー「Joint Innovation Lab」を設立。孫社長が会長に就任した。
新会社では、モバイルインターネット向けのコンテンツやプラットフォーム、ビジネスモデルなどを開発し、収益を上げていく。「3社を合わせるとユーザーは7億人。3社連合で世界一のモバイルインターネットグループを作り、アジア一のインターネット企業になる」
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