権利者側「メーカーが議論を振り出しに戻した」 「ダビング10延期」問題で会見へ
日本音楽著作権協会(JASRAC)など著作権関連28団体で構成するデジタル私的録画問題に関する権利者会議は5月27日、メーカー側の委員の都合で、29日に予定していた「私的録音録画小委員会」の延期が決まったことに関連し、29日に意見を表明する会見を都内で開くと発表した。「メーカーの社会的責任と補償制度」と題し、「この問題の一刻も早い解決へ向け、意見を発表する」としている。
私的録音録画小委員会は、文化庁長官の諮問機関・文化審議会著作権分科会傘下の委員会。文化庁は小委員会で、iPodやデジタル放送録画対応HDDレコーダーなどを補償金の課金対象とする制度改正案を提示し、各委員の賛同を求めていた。
4月に開かれた会合で電子情報技術産業協会(JEITA)の委員はいったん「文化庁案に沿って、バランスの取れた解を見つけるために真摯(しんし)に努力する」と、iPodやHDDレコーダーなどへの補償金課金を容認するともとれる発言をしていた(「JEITAの変化を高く評価」と権利者団体 HDDレコーダーやiPodへ補償金課金目指す)。
だが5月の第2回会合では「補償金の課金対象が際限なく拡大するのでは」などと強い懸念を表明。「これまで関係者が積み重ねた議論を振り出しに戻すような発言に終始した」(権利者会議)。
小委員会では、29日の第3回会合で合意を目指していたが、メーカー側の委員が「最終的な意見を表明する状況にない」(文化庁)ため合意は難しいと判断。会合を延期することを明らかにしている(「ダビング10」6月2日開始は絶望的 録音録画小委員会が延期に)。
権利者側は、ダビング10開始の見返りとして、デジタル放送録画機器への補償金課金を求めているが、小委員会が開かれない限り補償金の課金対象機器も決まらないため、6月2日開始でいったん合意していたダビング10スタートは絶望的な情勢だ。
権利者会議は29日の会見で、「問題点を改めて明らかにし、広く消費者のみなさまに正しい理解を求めるとともに、この問題の一刻も早い解決へ向け、意見を発表する」としている。
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