元Googleエンジニアが立ち上げた企業Cuilが7月28日、従来とは異なる手法を使った新しい検索エンジンを発表した。
Cuil(「クール」と発音する)の検索エンジンは、従来のリンク分析やトラフィックランキングといった手法ではなく、Webページの内容を分析し、それに基づいて検索結果のランキングを決める。また類似の検索結果をグループ化し、検索結果を「雑誌スタイル」でテーマごとに表示したり、さらにカテゴリーごとに検索することもできる。
例えば「Harry Potter」を検索すると、検索結果ページは「すべての検索結果」「Harry Potter Books」「Harry Potter Games」などのテーマごとにタブで区切られ、右側には「Actors」「Movie Stars」「Directors」などのカテゴリーが表示される。
Cuilは「ほかの検索エンジンの3倍に上る1200億のWebページ」をインデックス化しているとうたっており、またプライバシー保護のため、ユーザーを特定できる情報や検索履歴は保存していないと説明している。
Cuilの技術を開発したのは、スタンフォード大学とIBMで検索エンジンの研究開発に携わったトム・コステロ氏と、Googleで検索インデックスやWebページランキングを担当した妻のアンナ・パターソン氏。元Google社員のラッセル・パワー氏もCuilに参加している。コステロ氏はCuilのCEOを、パターソン氏は社長兼COO(最高執行責任者)を務める。
「Webは非常に急速に成長しており、ほかの検索エンジンはそれに追いつけていない。われわれの画期的な検索技術は、もっと多くのページをインデックス化し、Webをほぼ丸ごとすべてのユーザーに届けることを可能にした。Cuilは人気だけではなくコンテンツに基づく結果を提供するため、今までとは違う、より洞察に満ちた答えを示す」とコステロ氏は述べている。
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