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EFF、「定額制P2P」を提案

» 2008年10月03日 08時29分 公開
[ITmedia]

 電子フロンティア財団(EFF)は10月1日、全米レコード協会(RIAA)が過去5年にわたり展開してきた、P2Pファイル共有ユーザー提訴のキャンペーンについて、「違法ファイル共有は減らず、アーティストにも著作権料が入らない」とする報告書「RIAA v. The People: Five Years Later」を公開した。

 EFFはこの報告書で、過去にRIAAに提訴された約3万人の訴訟内容の幾つかを例として挙げながら、訴訟は違法ファイル共有の撲滅に効果がないばかりか、音楽ファンやアーティストを傷つけていると結論づけた。またRIAAの調査方法と訴訟の根拠について、法廷や州の監視機関から疑問の声が上がっており、特に音楽ファイルをPCの共有フォルダに入れているだけで違法とする論理は、裁判官に繰り返し否定されていることも指摘した。

 またEFFは、訴訟を続けても、ユーザーは新たなファイル共有手段に切り替えるだけだと指摘。RIAAに対し、P2Pのファイル共有に月額5ドル程度のライセンス料を課すシステムの導入を勧めている。安価な定額利用料を徴収することで、音楽ファイルの自由な共有を認めるべきだと主張している。

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