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起業は「ゲーム感覚で気楽に」 起業後は「信用なくて苦労」ベンチャー人に聞く

» 2009年01月20日 13時55分 公開
[ITmedia]

 コナミのDJゲーム「beatmania」(ビートマニア)の開発にサウンドクリエイターとして携わった南雲玲生さん(35)は今、「ユードー」というベンチャー企業を経営している。

 コナミを辞めたのは26歳。29歳で大学に入学し、経済学を学ぶかたわら起業した。「大学で学びながら、ビジネスも実践でき、2度楽しいと、ゲーム感覚で気楽に考えていた」という(大学入学、起業、健康ソフト開発――「ビーマニ」開発者の今)。

――なぜ起業したのですか。

 将来への不安と教養のため29歳で大学に入学し、自分の都合で仕事をするため、起業しました。大学で学べて、ビジネスも実践できれば「2度楽しい」とゲーム感覚で気楽に考えていました。

 30代目前に、発展途上国を旅して生きることが当たり前でないことを知ったことや、子どもが生まれたことで、「一生は1回しかない」と気がつきました。「死んだら、自分の存在や意識も無くなるんだな」と。

 そこで、生きること、飯を食っていくこと、自分の身の回りについて考えたとき、資金調達も含めてゼロから企画を立ち上げ、ユーザーに喜ばれたり、役に立つ事業を展開することに魅力を感じ、チャレンジしたかったんです。

――起業について家族は反対しましたか? 賛成しましたか?

 賛成か反対かすら考えていませんでした。学生の時から自分の人生は自分で決めるべきと考えていて、親であっても口を出させなかったんです。学校選択、アルバイト、就職、転職など、自分の意志で決めてきました。

 ただ、今は、多少大人になったので、心配してくれる家族がいることに気が付いたし、周囲を考えなかったことをとても反省しています。

――起業を決意してから、実際に起業するまでどれくらいの時間がかかりましたか。

 大学の合格発表から入学するまでの4カ月くらい。その間、ベンチャー企業やゲーム会社などでアルバイトし、経営や財務を研究して経営の様子を調べました。

――起業する際に一番苦労したことは何ですか。

 社会的な信用が全くないこと。日本人の多くは、企業に所属することで自己の存在やステータスを確立していることに、起業してから気が付きました。

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