ITmedia NEWS > 速報 >

イメトレは思った以上に効果的? 米大学が実験

» 2009年04月16日 07時00分 公開
[ITmedia]

 「自分が成功した姿を思い描く」というイメージトレーニングは、思っている以上の効果があるかもしれない。米ワシントン大学がそのような実験結果を発表した。

 同校の実験では、学生を被験者とし、ディスプレイ上に映った特定の文字を探し出す課題をさせた。被験者には、課題の際に「両手でディスプレイをつかんでいる自分の姿」または「両手を後ろに回している自分の姿」を想像するよう指示した(実際にそのポーズを取るのではなく、想像するだけにとどめることを強調した)。

 その結果、ディスプレイをつかんでいる姿を想像するよう指示された被験者の方が、文字を探すのに時間がかかったという。研究者らは、時間がかかったのは、「人は手元に近いものほど時間をかけて見る」ため、被験者が徹底的な分析を行ったからではないかと考えている。この「手元に近いものほど時間をかけて見る」という傾向は過去の実験で示されており、今回の実験で、想像だけでもそれと同様の効果があることが分かったと研究者は述べている。

 研究者らは、この研究結果は、身体近接空間(体の周りの空間)が、想像の中の姿勢にまで広がることを示唆していると述べている。この結果は「スポーツ心理学者やジョン・レノンが支持してきた『想像には現実を形作る並はずれた力がある』という考え」を確認するものだとも語っている。

 この研究結果はPsychological Science誌に掲載されている。

関連キーワード

研究者 | ワシントン大学


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.