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Vistaの“悪い面”反省 「Windows 7はユーザーの要望を聞いた」

» 2009年05月21日 07時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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 マイクロソフトは5月20日に都内で開いたWindows 7のメディア向け説明会で、「Windows 7はユーザーの声を徹底的に吸い上げて開発した」と強調した。

 「Vistaには“悪い面”があった。ユーザーが求める機能を実装できたか、その機能を訴求するマーケティングができたかという点だ」と、コンシューマーWindows本部の藤本恭史本部長は反省する。

 7はVistaの反省を生かし、ユーザーからの要望をできるだけ反映したという。「マイクロソフトが何をしたいかではなく、ユーザーが何をしたいかが重要だ」(コマーシャルWindows本部の中川哲本部長)

 7の開発がスタートしたのは、2007年1月末のVista発売直後ごろから。ユーザーの声を吸い上げるため、世界200カ国のVistaユーザーを対象に、1100万人・600万PCの環境やソフトの情報をオンラインで集めた上で、Web経由で1600件のヒアリングを行い、Vistaへの意見を聞いた。Vistaの次期OS(Windows 7)についても、200カ国・2600人に要望などをヒアリングしたという。

 その上で、「ノートPCを外に持ち歩くビジネスパーソンなら」など、100種類の利用シナリオを作成。搭載する機能を議論し、約600の機能をテストした上で、搭載する機能を絞り込んでいった。

画像 Windows 7のSKU

 「Vista発売時は、XPとの互換性が伴わなかったという声もあった」(藤本本部長)という反省から、7はVistaとの互換性を9割近くに高めることを目指して開発を続けている。

 製品エディション(SKU)は6つ(国内は5つ)あるが、メインストリームは家庭用が「Home Premium」、企業用が「Professional」。メインを2つに絞ることで、「SKUが多すぎて分かりにくい」という批判があったVistaと異なり、「シンプルで分かりやすく、を心掛けた」(中川本部長)としている。

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