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» 2009年07月24日 12時07分 UPDATE

離れた場所のギターから感触伝わる ドコモ「触力覚メディア」

ドコモが開発した「触力覚メディア」を使えば、離れた場所にある物の触り心地がリアルに伝わってくる。遠隔医療や、触覚を楽しむゲームなどへの応用を検討する。

[小笠原由依,ITmedia]

 ワイヤレス業界の展示会「ワイヤレスジャパン2009」(東京ビッグサイト、24日まで)で、NTTドコモが展示しているのは、遠くにある物に触った感覚を再現できる「触力覚メディア」だ。

photo 手で操作するマスター装置
photo 物に直接触れるスレーブ装置

 手で操作するマスター装置と、リモートで実際に物に触れるスレーブ装置で構成する。2つの装置はほぼ同じ形で、金属製の四角い箱形。下部の一角にすき間が空いており、水平に動くレバーが伸びている。

 マスター装置のレバーを操作すると、スレーブ装置のレバーがマスター装置と同じように動いて物を触り、その感覚をマスター装置に伝える。レバーの位置や加速度などのデータを2つの装置の間で交換し、感触を伝えているのだ。リアルな感触に基づくリモートフォースフィードバックシステムだ。

 記者は、スレーブ装置のギターの弦を、マスター装置からはじくデモを体験したが、実際に弦をはじくようなリアルな感覚があった。

photophoto ボールやびんなどに触れるデモも行っていた

 説明員によると、「触覚をバーチャルに再現する機器は多くあったが、通信路を挟んで伝えるものはほとんどなかった」という。通信路を挟むと遅延が発生し、正確に力を伝えることが難しくなるためだ。

 この問題は、システム外部の妨害的な信号の影響を補償する「通信外乱オブザーバー」という手法で解消。遅延の影響をノイズとみなし、ノイズをキャンセルすることで、安定した制御を可能にした。

 無線通信を前提に開発した技術。デモは有線で行っていたが、無線を利用した際の通信遅延も疑似的に取り入れていた。

 商用化の時期は未定だが、医者が遠隔地の患者を触診したり、重機や警備ロボットの操作に取り入れたり、芋掘りゲームなど、触った感触が伝えるゲーム機器などへの応用を検討。布などの触り心地を確かめることもでき、ネットショッピングで洋服の触り心地を購入前に確かめるといった使い方も可能という。

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