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1500回繰り返し利用できる新「eneloop」

» 2009年10月07日 07時00分 公開
[ITmedia]
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 三洋電機は、ニッケル水素充電池「eneloop」の性能を高めた新製品を11月14日に発売する。繰り返し利用可能な回数を約1500回に伸ばしたほか、自然放電を抑えることで充電から3年後でもそのまま使えるという。

 発売するのは単三形(HR-3UTGA、1900ミリアンペア時)と単四形(HR-4UTGA、750ミリアンペア時)。2個入りパックの価格は単三形が1155円、単四形が945円。充電器もリニューアルし、USB専用充電器などを同時発売する。

 従来製品で約1000回だった繰り返し利用可能な回数を約1.5倍に伸ばした。より長く使えるようになり、1回当たりの使用コストが従来の4円から2.5円に下がった上、使用済み電池発生量の削減にもつながるとしている。

 負極材料として使っている「超格子合金」の組成改良や、合金表面をコーティングする保護技術の開発などで充放電の繰り返しによる劣化を抑制し、耐久性を向上。さらに外装缶に高強度・薄型のものを採用し、電池内部の空間効率を向上させることで、構成材のバランスを最適化できたという。

 材料と構造の改良で自然放電も抑制。満充電から3年経過しても約75%のエネルギーを維持できるといい、充電しておけばいつでも使えるという、乾電池に匹敵する利便性を実現した。ニッケル水素型ながらメモリー効果の影響が少なく、継ぎ足し充電が可能なのも特長だとしている。

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 「energy」を「loop」するという製品コンセプトに合わせ、出荷時の充電はグリーン電力証書を活用して太陽光発電でまかなう。電池パッケージは再生PETのみを使用し、分別が不要で、電池ケースとしても使用できる。

 新製品を発売する4年前の2005年11月14日に発売したeneloopは、あらかじめ充電済みで買ってすぐに使える利点を生かし、コンビニエンスストアで販売するなどしてヒット商品に。現在は世界60カ国以上で販売し、出荷数は今年7月末時点で累計9000万個を突破。照明器具や電動アシスト付き自転車などにもeneloopブランドの関連商品が広がっている。

 「eneloopの基本コンセプトである『繰り返し使うライフスタイル』は世界中に広がっている」(同社モバイルエナジーカンパニー 市販統括部の下園浩史氏)として、より経済性と環境性能を高めた新製品で販売拡大を目指す。

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