CGなどデジタルコンテンツを利用した作品約70点が展示されている「DIGITAL CONTENT EXPO 2009」(10月25日まで、日本科学未来館など)で、口臭で敵を倒すゲームや、“1人座禅システム”などを試せる。
口臭を使って敵を倒す吹き矢ゲーム「Back to the mouth」を、金沢工大学園・小坂研究室が出展していた。ゲーム画面に登場する敵キャラを吹き矢で倒すという簡単なゲームだが、敵を倒すために必要なのは肺活量ではなく口の臭さだ。
コントローラーは、先端にWiiリモコンが仕込まれた筒状の“吹き矢”だ。筒に息を吹きかけると、リモコンから伸びたホースを伝ってにおいセンサーが口臭を感知し、攻撃力を決定。Wiiリモコンの位置で、吹き矢の狙いが決まる。
ゲーム台の前には、するめやチョコレート、ポテトチップスなど攻撃力を補うためのアイテムが置いてある。敵を倒すのに苦戦したときは、用意されたお菓子を食べて攻撃力を高める。
記者もやってみたところ、なかなか楽しい。何も食べない状態で吹き矢をふいた所「もっと臭く!」と出て少し安心。自分の臭さは、4段階のゲージとして画面に表示されており、物を食べるたびにゲージが上がり攻撃力が上がっていく。敵を倒しやすくなるのはいいが、非常に複雑な気持ちになる。
子どもの嫌いな食べ物を置いて遊ぶと、好き嫌いの解消にもいいとか。「ゲームが絡むと子供たちは、夢中で嫌いなものを食べる」という。
禅寺や道場以外では体験しにくい座禅を1人でも行える「The 禅」を、札幌市立大学デザイン学部と公立はこだて未来大学システム情報科学部が共同で展示していた。
座禅を組み、手に電極を貼り、ヘッドフォンを装着すると準備OK。ストレスや緊張を感じた際に起こる精神性発汗を電極で検知し、ユーザーの心身が落ち着いているかを測定。座禅に集中し、完全に落ち着いたらクリアだ。
ヘッドフォンからは集中を乱す“邪魔者”が聞こえてくる。男性のつぶやく声やハエの飛ぶ音、鐘の音などで、最初はたくさんの音が入り乱れて流れているが、集中が高まると1つずつ消え、無音になった時点でクリアとなる。
記者もやってみたが、耳元から聞こえる声や音が気になり、まったく集中できなかった。雑念が多いようだ。3分程度続けたが結局リタイア。「早いと1分程度でクリア。長いと10分程度かかることもある」という。10分か……。忍耐力と集中力が欲しい。
振動を記憶・再生する傘型デバイスなど、さまざまな作品が展示されていた。写真でリポートする。
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