リリース直前の12月3日、GoogleがIME「Google日本語入力」を公開した。「まさに黒船。ブルーオーシャンが急にレッド(競争の激しい市場)になっちゃった、みたいな(笑)。でもヘコんではいなくて、『おっしゃ、キター! 盛り上がってきたぞ』と」
Baidu Typeは16日に公開。Googleの参入で注目が高まっていたこともあり、反響は予想以上だったという。
まだβ版として生まれたばかり。ユーザーの声に耳を傾け、改良を続けていく。予測変換機能を足したり追加辞書のリリース、スキンの追加などを検討している。
辞書は、ギャル向けにはギャル文字辞書を、料理ブログを書く主婦には料理用語の辞書を――など、ニーズに合わせて追加していく方針。スキンは、社外の企業とコラボレーションしたキャラクターものなどを提供したい考えだ。現在はWindows XP版のみだが、Vista/7版も準備している。
目指すのは、携帯電話のように便利で楽しく、「自分のことを分かってくれる」IMEだ。
「携帯だと『ビール』と入力すればビールの絵文字が出るし、夫の名前は1文字目を入れるだけでフルで出てくるし、予測変換だけで書きたかった文章を作れたりする。ぴったりの変換候補が出てくると『あ、それそれ! わたしが書きたいことを分かってるねぇキミ』と、まるでIMEと対話しているかのように楽しい」
とはいえ携帯と同じ使い勝手にこだわっているわけではなく、ユーザーの意見が最優先だ。「ユーザーがどういう点に『キター!』と思うのか知りたい」――顔文字変換やスキン、変換候補の横表示といった特徴的な機能も「大ブーイングならやめてしまうかも」
ユーザーの声に応えてすでに変更を加えた部分もある。入力内容(カード番号や住所など個人情報を除く)を暗号化して同社に送ってもらい、変換精度向上に役立てる機能で、当初はデフォルトでオンにしていたが、ユーザーから不評だったためオフに変えた。
ビジネス展開は未定で、ターゲットユーザーも決めていない。「ユーザーが超増えたら広告展開もできるし、妄想は広がりますけど(笑)」。まずはβテストユーザーの声を聞きながら、使えるIMEに改良していく。
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