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» 2010年01月29日 11時59分 UPDATE

まさかの92%オフ 「YUREX」で目指せ貧乏ゆすりのエバンジェリスト (1/2)

貧乏ゆすりのビートを記録・解析し、集中力を高められるというあの「YUREX」が92%オフで投げ売りされている。時代を先取りすぎて売れなかったらしい。ふびんに思った記者は“BBU”の世界に飛び込むことにした。目指せ貧乏ゆすりのエバンジェリスト。

[宮本真希,ITmedia]
画像 「時代を先取りすぎて」販売不振のため、まさかの92%オフ

 「時代を先取りすぎた」――貧乏ゆすりのビートを記録して解析し、集中力を高められるというあの「YUREX」が販売不振のため、昨年12月から92%オフの980円で売り出されている。3000個生産し、昨年4月に1万2600円で発売したが、「5年先ゆく商品だった」ため、元の値段では100個しか売れなかったという。

 YUREXは確かに難解だ。「貧乏ゆすりを科学する」「あなたのクリエイティブビートを測れる」――製品サイトに書かれたうたい文句を読んでも、正直よく分からない。開発ブログには「この商品が無駄ですって? そのとおり究極の無駄ですよ」とまで書かれている。

 開発元が無駄と認めているとは。まるで役立ちそうにないYUREXがふびんで愛しく思えてきた。ふと冷静に考えてみると、“時代を先取り”するYUREXは、先端技術を取材するITmedia記者の自分にとってうってつけの製品かもしれないとも感じる。記者は決心した。こうなったら、悪い癖とみなされがちな貧乏ゆすりのビートを、YUREXでポジティブなパワーに変えてみせる!

貧乏ゆすりは脳の集中状態を示すバロメーター?

画像 YUREX

 YUREXは、ネットベンチャーのカヤックとアートユニット「明和電機」が手掛けた。貧乏ゆすりは「人が思考するときに現れる、1人1人固有のインナービート」であり、「脳の集中状態を示すバロメーター」だ――BBU(Bounding Body from Unconciousness)概論と名付けたこんな仮説を前提に開発している。

 本体はひし形で、両端から伸びた棒の先にミラーボールのような小さな球体が付いている。専用ベルトで太ももなどに装着して揺らすと回数をカウントし、本体中央部の液晶画面に表示。カウントに合わせて緑色のライトも光る。カウンターは99億9999万9999回まで対応。毎時2万回ビートを刻んでも、50年以上使える計算だ。

画像 アプリ画面

 専用アプリも公開している。本体を付属のUSBコードでPCに接続するとアプリが起動し、貧乏ゆすりのスピードや規則性、持続力などから、固有の“インナービート”を抽出する。一度インナービートを抽出すれば、それらのデータをもとに、ユーザーの集中度合を3段階で判定可能に。例えばアプリ画面に「ノリノリ」と表示されれば、最も集中力が高くクリエイティブな状態という。

 アプリには、作業がはかどらないときなどに使う「ドーピングスイッチ」機能も備えた。クリックすると“ドクドク”という鼓動のような音が流れ、画面には心電図のような波形が現れる。音か波形に合わせて貧乏ゆすりをすれば、「ノリノリ」状態を再現できるという。「あなたのペンもなめらかに動き出し、思い悩んでいた企画書やデザインが仕上がることは間違いない」ほど効果があるらしい。そんなバカな……

ノリノリになれるか――記者も試してみた

画像 足に装着

 貧乏ゆすりの癖はないが、お手軽に集中力を手に入れられるなら――と、記者(25歳、♀)もBBU概論を信じて試してみた。オフィスで椅子に座った状態で、左足のふとももに装着。仕事をしながら、足首を上下にパタパタと動かし、ビートを刻む。カウンターの数字がどんどん増えていくのが楽しい。

 アプリには「解析中」の表示が現れる。早く記者のインナービートを抽出してくれ!――はやる気持ちを力に変えて、足首を軽快に動かす。ゆすった回数は1000回を越えた。だが解析は終わらない。こんなに一生懸命動かしているのになぜだ……

 左足が疲れたので、右足に装着し直した。オフィスで貧乏ゆすりをするという恥ずかしさもあまり感じなくなってきたので、今度はひざを大きく上下させてみる。本体に付けたミラーボールも小刻みに揺れ、そのたびに蛍光灯の光を反射してキラキラしている。アプリでは、貧乏ゆすりの回数が足らないのか、インナービートの解析が続く。

画像 頭にも付けた。袖がフリフリの服と合わせて一昔前のアイドル風を意識してみたが、上司の感想は「八つ墓村みたい」(頭に懐中電灯を付けたアレ)だった

 もっと効率的に回数を稼ぐ方法はないだろうかと、足以外の部分に装着してみる。手で本体を振ると足と同じくらい揺らすことができたが、仕事を中断しなければならないので、足の方が良さそうだ。頭に付け、ロックのコンサートのように、首を激しく上下に動かしてみたが、クラクラして倒れそうになり、2分ももたなかった。

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