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「大変興味持っている」──ソニー、“iPadの市場”に参入意志

» 2010年02月04日 19時37分 公開
[ITmedia]

 「ソニーも大変興味を持っている」──ソニーの大根田伸行CFO(最高財務責任者)は2月4日、米Appleが発表した「iPad」のような端末の市場について、「iPadより遅れていることは否めないが、開拓していこうと思っている」と参入意志があることを明らかにした。

 同社決算説明会で質問に答える形で述べた。iPadについて、大根田CFOは「一方にソニーのReaderやAmazonのKindleのような電子書籍専用端末、もう一方にNetbookがあり、iPadはその中間の領域ではないか」と指摘。「伸びていく市場であり、競合も出てくるだろう。Netbookに影響はあると思うが、新しい市場ができてくるほうが大きい」とした。

photo 電子書籍端末「Reader」を手にするソニーのストリンガーCEO=2009年11月

 その上で、iPadのような端末の市場について「ソニーも大変興味を持っている。それだけの技術力を持っている。それに加え、PlayStation Netoworkは約4000万アカウントある。これにハードを組み合わせることで、この領域も開拓していこうと思っている」とした。

 ソニーは米国で電子書籍端末「Reader」を展開しており、米Amazonの「Kindle」と市場を分け合っている。同社はハードウェアとネットワーク、ソフトウェアを連携させることで付加価値を高める戦略を推進しており、Readerは「ソニーらしい体験」の1つとして販売拡大に力を入れている。

 09年度の電子書籍端末市場は世界400万〜500万台に上ると見ており、今後も年間で前年度比2〜3倍の勢いで成長すると予測する。iPadが電子書籍端末などと競合する可能性はあるが、ソニーは「むしろ市場が活性化し、Readerのビジネスに影響はないと思っている」(神戸司郎広報センター長)という。

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