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PS3の逆ざや解消、ソニーのゲーム事業、黒字化見込む

» 2010年05月13日 19時04分 公開
[ITmedia]

 ソニーは5月13日、プレイステーション 3(PS3)の製造コストが価格を上回る「逆ざや」状態が3月時点で解消したことを明らかにした。2010年度(2011年3月期)中もコスト改善が進み、PS3の寄与でゲーム事業は営業黒字化を見込む。

 2009年度(2010年3月期)のPS3販売台数は目標通り1300万台。今期は200万台増の1500万台を見込んでおり、逆ざやが解消したPS3は売れれば売れるほど利益に直結することになる。

 2009年度のゲーム事業は、売上高が前年度比15%減の8410億円。営業損益は前年度から220億円悪化し、570億円の赤字だった。円高の影響に加え、期初に1500万台を見込んでいたプレイステーション・ポータブル(PSP)の販売台数が落ち込み、最終的には990万台と、大台の1000万台を割り込んだ。3月に発売予定だったPS3用ソフト「グランツーリスモ5」の発売延期も響いた。

 10年度のゲーム事業について、大根田伸行CFOは「少なくとも2けたレベルの黒字に持って行けるのでは」と、数十億円程度の営業黒字化を見込んでいることを明らかにした。PS3の逆ざや解消が大きく、PS2などの販売減をPS3がカバーして黒字化できるとみている。

 今期のPSP販売台数は前期から190万台減の800万台と、さらに落ち込みを予想。新興国で堅調なPS2は130万台減の600万台を見込む。ソフトは全プラットフォーム合計で、09年度の1億9570万本と同程度を想定している。

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