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AppleがHTCを懸念するべき10の理由(1/2 ページ)

» 2010年09月24日 08時30分 公開
[Don Reisinger,eWEEK]
eWEEK

 台湾のHTCが9月15日に新しいスマートフォンを2機種発表した。新端末「Desire HD」「Desire Z」は、これまでと大きく違った体験を求める顧客に、素晴らしい機能を提供するだろう。Desire HDは4.3インチのフルタッチスクリーンを備え、Desire Zはバーチャルキーボードをあまり好まない人のために、QWERTYキーボードを搭載している。

 HTCの発表は事実上、同社と米Motorolaがモバイル市場で米Appleに対抗する構えであることを示している。これまでのところ、同社はDROID Incredibleのおかげでかなり成功している。

 だが今はAppleがリードしている。同社はほとんどの企業が懸念するべき唯一の企業だ。とはいえHTCは有力なライバルであることを、毎月を経るごとに示している。そしてHTCは、Appleが懸念するべき企業だ。その理由を以下に挙げる。

1. これまでの成功

 HTCはAppleほどの知名度はないかもしれないが、非常に成功した企業であることは証明されている。揺籃期のAndroid市場でリーダーだっただけではなく、同社のDROID Incredibleは今手に入る中でトップクラスのスマートフォンと幅広く評価されている。これはさらなる成功につながるととらえるべきだ。Appleにとっていいことではない。

2. Appleの牙城、ハイエンドに切り込む

 Appleはプレミアム製品を求めるユーザーにうまく対応してきた。だがHTCは、この市場セグメントでも対抗することにした。これまでのところ、DROID IncredibleはHTCがこの分野でも成功できることを示している。これはAppleにとって問題になるだろう。HTCは今後もこの分野に向けて製品を投入し続けるとみられる。

3. Androidの勢い

 HTCはWindows Mobileデバイスを提供しているが、Androidに多額の投資をしている。実際、同社の最も売れている製品(それから最近発表された製品)はGoogleのモバイルOSを搭載している。Appleにとって朗報とは言えない。最近の調査報告書が示しているように、AndroidはたやすくiOSを追い越している。Androidを使う消費者が増えれば、彼らが他社製品――iPhoneも含め――よりもHTC製品を買う可能性が高くなるかもしれない。

4. ハードウェアキーボード

 ハードウェアキーボードを捨てたAppleとは違って、HTCはハードウェアキーボードを求めるユーザーという大きな市場がまだあると認識している。バーチャルキーボードを求める人が増えるにつれて、この市場が縮小していることは認めざるを得ない。だがハードウェアキーボードという代替選択肢を提供することで、HTCはAppleよりも簡単により幅広い顧客を引きつけられる。これは同社の売り上げに貢献するだけでなく、Appleにも影響するかもしれない。

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