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» 2011年09月01日 17時29分 UPDATE

「思いつく人はたくさんいるが、実際に作った人はごく少なかった」 “学び”を流通させる「Cyta.jp」 (1/3)

楽器や語学などの先生をネットで見つけ、個人レッスンを受けられる「Cyta.jp」が人気だ。09年のβ版公開以来、ほぼ口コミだけで1万人超が受講した。運営会社を起業した有安さんは「4年間、セミの幼虫のように静かにやってきた」と話す。

[本宮学,ITmedia]
photo 「プライベートコーチのCyta.jp」

 ネットで探したさまざまな分野の先生から、好きな場所、好きな時間、割安な料金で高品質な個人レッスンを受けられる――そんな“プライベートコーチ”サービス「Cyta.jp」(咲いたジェイピー)が静かな人気を集めている。2009年のβ版公開以来「ほぼ口コミだけ」で受講者を増やし続け、今年6月に正式オープン。総受講者数は1万人を突破した。

 学べるジャンルは語学や楽器、資格など100以上。レッスン会場は全国1700カ所のカフェやレンタルスペースだ。ユーザーは希望する場所や時間をWeb上で入力すれば、厳しい採用試験を通過しているプロの講師と1対1の対面レッスンを受けられる。レッスン後はSNS風の「マイページ」で、メッセージのやり取りや写真の共有などを通じて講師と継続的にコミュニケーションできる仕組みだ。

 「2007年の創業以来、大々的なプロモーションを避けて“ステルスモード”でやってきた」と話すのは、同サイトを運営するコーチ・ユナイテッドの有安伸宏社長。明快なビジネスモデルや自慢のシステムを大手企業にコピーされるのを恐れ、「セミの幼虫のように」ひっそりと水面下でシステム開発を続けてきたという。4年がたった今、「簡単にコピーされないぐらいの仕組みができあがったし、生徒も増えた」と自信をのぞかせる。「これからは、アクセル全開でやっていく」

初の講師は「弟」だった

 有安さんが同サイトの構想を思い付いたのは2006年のこと。当時「コードはほとんど書けなかった」という有安さんは、ひらめいたアイデアを形にするため、すぐに1つの簡単なブログページを立ち上げた。

photo 有安さん

 ページの中身は、1人の講師のプロフィールと簡単な応募フォームのみ。キャッチフレーズは「いい先生と出会うことが、上級者への近道」。初の講師は、スタジオミュージシャンのドラマーである有安さんの弟だった。

 広告などのプロモーションは一切なし。それにもかかわらず、ページを立ち上げて数時間後には早速1人目の申し込みがあったという。有安さんはびっくりし、まぐれかとも思ったが、結局その後1カ月の申し込み件数は10件に達した。「衝撃を受けた」と有安さんは言う。

 「ドラムだけ、しかもプロモーションなしでこれほどの反応があるのだから、(このビジネスは)あらゆるジャンルで成立するのでは」。そう考えた有安さんは、プライベートコーチビジネスに「人生をかけよう」と決意。そして翌年1月、一念発起でコーチ・ユナイテッドを立ち上げた。

 「友人たちからは『そのアイデア思いついたことある!』と口々に言われた」と、有安さんは当時を振り返る。「思いつく人はたくさんいる。でも、実際に手を動かして作ってみたという人はたまたますごく少なかった」

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