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Twitterで製薬会社MRが“ハルシオン不正使用”告白 「実体験ではない」と製薬会社が釈明・謝罪

» 2011年09月06日 00時03分 公開
[ITmedia]
photo 問題になったツイート

 製薬会社・日本新薬のMR(医薬情報担当者)が、同僚がハルシオン(睡眠導入剤)の後発品を不正に入手し、飲み会で使った、などとTwitterで“告白”して炎上する騒ぎがあり、同社は9月5日、社員によるツイートは「聞いた内容を書き込んだもので、本人が直接目撃・体験したものではない」と釈明した上で、関係者を処分する方針を明らかにした。

 ツイートしたのは同社の20代のMR。8月29日に「でもうちの社員、仲良い薬局からハルシオンの後発まとめ買いして飲み会の時に酒に入れたりしてるしな。危険すぎ。」「飲み会(泊まり)での悪戯です(笑)てか一歩間違えたらスーフリ並の犯罪なのに…さすがに女子には飲ませてませんでしたが、飲まされた上司は超しんでましたよ。」などと書き込んだ。

 ハルシオンとその後発品は向精神薬として、治療目的以外での所持は麻薬及び向精神薬取締法で取り締まりの対象になる。製薬会社のMRとしてのモラルに反するなどとネットで批判が相次ぎ、社員の個人情報がネットに出回るなどの“炎上”状態になった。

photo 日本新薬の説明と謝罪

 同社が調査したところ、(1)2009年5月に社員有志で行った私的な宿泊付きイベントの帰りの車中で、前夜に行った男性数人の宴席での出来事について、同乗した社員が話していた内容を聞いて書き込んだもの、(2)この宴席で、ある社員が、2人の社員の酒の中に安易な気持ちで1錠ずつ入れたことが判明した──という。

 MRは実体験ではなく聞いた話をツイートしたが、この話自体は事実だったということになる。ただ、ハルシオン後発品は不正入手したものではなく、社員自身の治療のために医療機関から処方されたものであり、また飲まされた社員2人は無事だったという。

 同社は「医薬品を取り扱う製薬企業の社員が、業務外の場面とはいえ、医薬品を使って不適切かつ不謹慎な行為を行いましたこと、衷心より深くお詫び申し上げます」と謝罪している。今後関係者に対して処分を行い、社員のコンプライアンス教育を徹底するとしている。

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