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2012年版ノートンがリリース、ネット犯罪の被害実態も明らかに(1/2 ページ)

» 2011年09月13日 19時29分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 シマンテックは9月13日、個人向け統合セキュリティソフトの最新版「ノートン 2012」のオンライン販売を開始した。店頭向け販売は16日に開始する予定。併せて、インターネット犯罪の最新レポートも公開した。

 ノートン 2012では、ユーザーの使い勝手を向上することを重点に新機能を多数追加した。複数のPCにインストールされたノートン 2012をリモートで管理できる「ノートン マネジメント」や、同社のオンラインサービスでID情報を管理する「IDセーフインザクラウド」、検索結果の画面上にリンク先のWebサイトが正規の運営者のものであることを通知する「Norton Secured」を搭載した。

 ノートン マネジメントでは、遠隔にあるPCのセキュリティ状態をインターネット経由で確認したり、ライセンスを更新・変更したりできる。例えば、PCに詳しい子どもが自宅にいながら、インターネット経由で離れて暮らす両親のPCのセキュリティ対策をサポートするといった利用ができるという。

ノートン マネジメント機能

 IDセーフインザクラウドは、キーロガーなどの不正ソフトでID情報が盗聴されるのを防ぐためにノートンでID情報を管理するIDセーフの機能を拡張したもの。ノートン 2012がインストールされた別のPCから同社のユーザー向けオンラインサービスにログインすることで、自身のPCではなくてもIDセーフの機能を利用できるようになる。

 Norton Securedは、Webサイト運営者の身元が確認されていることを証明することで、リンク先がフィッシングサイトなどの不正サイトではないことをユーザーに伝える。運営者の身元は米Symantecや同社傘下の日本ベリサインが確認している。(関連記事

 機能改善では、ユーザーインタフェースを簡素化し、画面をスクロールすることなく、PCのセキュリティ状態を一覧できるようにしたほか、ダウンロードした実行形式のファイルについて、安全性のほかに、実行に伴う問題(クラッシュなど)の発生の可能性も通知するようにした。性能面でも2011年版製品に比べて、スキャン時間を3割短縮するなどの改善を図っている。

ダウンロードインサイト機能での表示

 製品価格が全てオープン。推定実売価格は、「ノートン インターネット セキュリティ 2012」が6480円、「ノートン アンチウイルス 2012」が4980円などとなっている。

カスタマイズサービスも

ロージャー・ヨーダー氏

 今後のコンシューマ事業について、執行役員のロージャー・ヨーダー氏が、カスタマイズを特徴とする「Norton One」サービスを2012年前半に開始することを明らかにした。米国ではPCやスマートフォンなどのデジタル機器が1家庭当たり4.5台あり、インターネットに接続可能な複数のデジタル機器のセキュリティ対策を一元的に行うことができる仕組みが求められているという。

 同サービスは、ユーザーがセキュリティ対策を希望する機器やセキュリティの機能を自由に組み合わせることができる。利用形態に応じてライセンスの変更や追加、削除も行えるとしている。

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