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「ヒットしてる実感がなかった」 2カ月で会員20万人「ザ・インタビューズ」が正式サービスに(1/3 ページ)

» 2011年09月29日 15時00分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo ザ・インタビューズ

 「まさかここまで大きくなるとは」――ユーザー同士が匿名で質問し合い、インタビュー形式で回答していくWebサービス「ザ・インタビューズ」が人気だ。7月31日のオープンから約2カ月で会員数は20万人を突破。総アクセス数は1億PVを超えている。

 開発したのはpaperboy&co.社内の有志メンバー。これまで「ボランティア的に」運営してきたが、人気の高まりを受けて正式サービス化が決定。コードを全面的に書き換えてセキュリティを強化し、9月29日にpaperboy&co.名義で再リリースした。

 現在までに190万以上の質問があり、公開されたインタビュー記事の本数も150万を超えている。そんな中「そこまでヒットしている実感がない」と話すのは、同サービスのコンセプトを考案した福田大介さん(経営企画室マダメ企画チーム)。

 「確かにTwitter上などで(ザ・インタビューズを利用したという)書き込みを見かけるようになってきたが、まだまだこれからじゃないかと思っている。正式サービス化をきっかけに、これから新しい展開を1つ1つやっていきたい」

聞ける楽しみ、聞かれる“快感”をユーザーに

 ザ・インタビューズは、質問者が誰だか分からない「匿名制」だ。ユーザーが相手との関係を気にすることなく「面と向かって聞くのは恥ずかしいようなことでもどんどん聞ける」ようになっている。

 実際に、ザ・インタビューズのサイト上では「奥さんの好きなところはどこですか」「入社したころのエピソードを教えてください」――といった赤裸々なインタビューが多数公開されている。「当社内でも使ってみたが、長年一緒に働いている人の全然知らなかった一面を聞き出せたりして楽しい」(福田さん)

photo 「どこにも言ってなかった本当の本当の話を書こうと思います」とつづるCMJKさんの回答ページ

 また、匿名で誰にでも質問できることで、普段は質問すらできない有名人などにもインタビューできる可能性もある。かつて「電気グルーヴ」に所属していたアーティストのCMJKさんは、同サイトで90本のインタビュー記事を公開している。その回答率は100%(数字は9月28日現在)。中でも「電気グルーヴを脱退した経緯を教えてください」という質問に対する回答は、500ツイート以上されるという反響を呼んでいる。

 こうした「普段聞けないことを聞ける」というコンセプトは、インタビューされる側の楽しみにもつながっているという。

 「単純に、聞かれるのが“快感”になる。ザ・インタビューズでは『この人にこれを聞きたい』という気持ちが質問の前提にあるので、答えるほうも気合を入れて回答するし、誰か分からない人にインタビューされる“ドキドキ感”もある」(福田さん)

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