英BBC放送は3月14日、BBCがイラン向けに提供しているペルシャ語のサービスに対し、高度なサイバー攻撃が仕掛けられていると報じた。
それによると、サイバー攻撃についてはBBCのマーク・トンプソン会長が同日行った講演で明らかにした。講演の中で同会長は、BBCに対するサイバー攻撃があったのと同じ日に、ペルシャ語サービスが使っているロンドンの電話回線に対しても自動音声を使った妨害電話がかかってきたと述べている。
BBCでは3月1日に電子メールなどのインターネットサービスが一部利用できなくなったといい、外部から大量のデータを洪水のように送り付けるサービス妨害(DoS)攻撃が仕掛けられたとの見方を示している。
これに先立ち、トンプソン氏は2月にBBCのブログで、「BBCペルシャ語サービスの記者がイラン当局によって妨害や脅しを受けている」と説明。イラン国内にいるBBC記者の家族が当局によって相次いで拘束されたほか、イラン国内でBBCのペルシャ語放送が視聴できないよう、繰り返し妨害電波が流されていることを挙げ、「BBCがイランおよび周辺地域の出来事についてバランスの取れた偏らない報道をしていることに対し、イラン当局が圧力をかけている」と断言していた。
トンプソン氏は今回のサイバー攻撃や電話妨害についてもこうした妨害行為と結び付けて「同時に起きていることは明らかに怪しい」と述べ、イランの関与を疑っていることを示唆した。
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