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» 2012年12月27日 11時30分 UPDATE

「世界の全ての本棚を図書館に」──本と場所と人を結ぶ「リブライズ」、開発者が目指す大きな夢 (1/3)

カフェや大学の研究室など、街に点在する本棚をサイトで管理し、本を気軽に貸し借りできるようにする「リブライズ」。「街中にはまだすごい数の本が眠っている」──開発したプログラマー2人は、世界に少しずつ図書館を増やしていこうとしている。

[榊原有希,ITmedia]
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 「世界にある全ての本棚を図書館にする」。2人のプログラマーが、そんな夢を実現させようとしている。

 カフェやコワーキングスペース、大学の研究室など、街に点在する本棚をサイトで管理し、本を気軽に貸し借りできるようにする無料サービス「リブライズ」を今年9月にスタート。Facebookのアカウントと連動させ、ユーザーのスマートフォンを“図書カード”にしてしまうという斬新なアイデアが評判を呼び、Facebookアプリのコンテストでも1位に選ばれた。

 登録されている本は現在、1万5000冊以上で、急速に全国で広がりつつある。電子書籍にはない、「紙の本」のメリットである貸し借りのしやすさがベースとなっているこのユニークな“図書館”の登場で、本の世界は何が変わるのだろうか。

どこでも図書館に 図書カードはスマホ

photo スマートフォンが図書カード代わりになる

 リブライズを開発したのは、プログラマーの地藏真作さんと東京・下北沢にあるコワーキングスペース「下北沢オープンソースCafe」オーナー、河村奨さんの2人。繁華街から少し離れた住宅地にある「下北沢オープンソースCafe」は昨年3月、河村さんがオープンしたカフェとコワーキングスペースを併設するスペースで、壁面いっぱいに本棚がしつらえられている。棚にはプログラミングやデザインの専門書などの本675冊が、ぎっしりと並ぶ。

 ここを訪れた人が、リブライズで管理されているこの本棚から本を借りるのはとても簡単だ。Facebookのアカウントとスマートフォンが“図書カード”代わり。本の裏にあるバーコードと自分のスマートフォンに表示したリブライズのバーコードを、いつも図書館で本を借りているのと同じようにバーコードリーダーで読み込んでもらえば完了する。誰がどんな本を借りたかは、Facebookのタイムライン上に投稿される仕組みだ。

 「下北沢オープンソースCafe」のような本棚は「ブックスポット」と呼ばれ、現在、100カ所に及ぶ。コワーキングスペースやカフェ、大学の研究室などを中心に、北海道から沖縄まで全国に広がっている。中には、東京都あきるの市にある私立図書館「少女まんが館」やサンフランシスコのコワーキングスペース、マニラの日本人街などユニークな場所も「ブックスポット」として登録されているという。

photo 本の登録はバーコードで簡単にできる

 自分の本棚をブックスポットとして管理する方法もシンプルだ。バーコードリーダーを用意して、パソコンにつなぐ(バーコードリーダーはネット通販で3000円程度で購入できるという)。リブライズのサイトにアクセスすれば、Facebookにある自分のページにブックスポットを開設できる。

 あとは、本の裏にあるISBNバーコードをバーコードリーダーでひたすら、読み取ってゆく。書誌情報には、国立国会図書館やAmazonの検索APIを利用しているため、本のタイトルや著者名、出版社といった基本的な書誌情報は自動的に登録されるのだ。もちろん、誰がどんな本を登録したか、“新着図書”もリブライズ上に続々と表示される。

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