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ソフトバンク、ガンホーを連結化 4〜6月期に1700億円計上へ

» 2013年03月25日 17時31分 公開
[ITmedia]

 ソフトバンクは3月25日、持分法適用関連会社でゲーム開発を手がけるガンホー・オンライン・エンターテイメントを連結対象にすると発表した。既存分と合わせ議決権の過半数を取得するほか、ソフトバンク子会社のソフトバンクモバイル(SBM)がガンホー株式を取得する。連結化に伴い、ソフトバンクは4〜6月期決算(IFRS:国際会計基準)に約1700億円の利益を計上する見通し。

 ガンホーはスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」が急速に成長しており、2月単月の売上高(単体)は100億円と、前年同月比から13.8倍と驚異的に拡大。ソフトバンクモバイルは「当社グループのスマートフォンを軸とした開発力・インフラと、ガンホーのスマートフォンゲームにおける企画力・制作力を組み合わせることで一層のモバイルコンテンツの充実化を実現し、携帯電話事業の収益性・競争力向上を図ることが急務」と株式取得について説明している。

 ガンホーはソフトバンク子会社・ソフトバンクBBが発行済み株式の33.63%を保有しており、ソフトバンクの持分法適用関連会社。18.50%を保有する2位株主で、ソフトバンクの孫正義社長の実弟である孫泰蔵氏の資産管理会社が4月1日以降、正義氏の資産管理会社から質権実行の猶予を受けるため、保有する全ガンホー議決権について正義氏の指図で行使することで合意する。このためソフトバンクが実質的にガンホー議決権の52.13%を占めることになるとみなされ(ソフトバンクは2013年度からIFRS適用)、ガンホーはソフトバンクの連結対象となる。

 またSBMも、泰蔵氏が代表社員を務めるガンホー3位株主のアジアングルーヴから、6.37%分を取得することで合意した。取得は株式公開買い付け(TOB)で行うが、買い付け予定数の上限は6.37%分に設定しており、事実上アジアングルーヴからのみの取得となる。買い付け額は1株当たり34万276円(ガンホーは4月1日付けで1株を10株に株式分割する)。買い付け総額は約250億円。

 最終的にソフトバンクはガンホー株式の58.50%を保有する予定。IFRSに基づき既存保有分についても公正価値による再測定が行われ、4〜6月期の連結損益計算書に約1700億円の利益を計上する見通し。

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