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シャープ、鴻海からの出資行われず 払い込み期限切れに

» 2013年03月26日 21時41分 公開
[ITmedia]

 シャープは3月26日、同日が期限だった台湾・鴻海精密工業からの出資払い込みが行われなかったと発表した。鴻海は関係当局からの許認可が得られなかったと説明しているという。

 両社は昨年3月27日に提携を発表。鴻海はシャープ堺工場運営会社の株式を660億円で取得し、さらに今年3月26日払い込みでシャープが実施する669億円の第三者割当増資を引き受ける予定だった。

 だがシャープ株価の下落で鴻海が「買い取り価格を見直すことで合意した」と発表し、シャープが否定するなどすれ違いも。出資条件の協議は難航していたとみられ、シャープは他社との提携を模索し、米Qualcomm、韓国Samsung Electronicsとの資本・業務提携を発表していた。

 鴻海から調達した資金で予定していたモバイル機器向け液晶パネル生産設備の増強・合理化、新技術導入に関連する投資などは、払い込みがなかったことから規模・時期を一部見直すが、他の資金調達も視野に入れて引き続き実施していくという。

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