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Google決算は2桁台の増収増益だが純利益は予想を下回る

» 2013年07月19日 07時33分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleが7月18日(現地時間)に発表した2013年第2四半期(4〜6月期)決算は、売上高は前年同期比19%増の141億1000万ドル、純利益が16%増の32億3000万ドル(1株当たり9.54ドル)だった。非GAAPベースの1株当たり純利益は9.56ドル。売上高、非GAAPベースの純利益ともに、アナリスト予測(売上高は144億2000万ドル、1株当たり純利益は10.80ドル)を下回った。

 営業利益は4%減の31億2000万ドル(Motorolaの営業損失が3億4200万ドル)で、非GAAPベースの営業利益率は5ポイント減の28%だった。トラフィック獲得経費(TAC)は16%増の30億1000万ドル。純利益には、Motorola Homeの売却による7億4700万ドルも含まれる。

 Google直営サイトを通じた収入は前年同期比18%増の88億7000万ドルで売上高の68%を占め、AdSenseプログラムを通じたパートナー経由の収入は7%増の31億9000ドルで全体の24%を占めた。クラウドサービスのGoogle AppsやモバイルOSのAndroidなどを含む、その他の事業による収入は138%増の10億5000万ドルで全体の8%を占めた。傘下のMotorolaの売上高は9億9800万ドルで全体の7%。

 google Googleの四半期売上高推移(単位:百万ドル)

 ペイドクリック(広告クリック)数は前年同期比で20%増、前期比4%増。クリック単価(広告主がGoogleに支払う広告費)は前年同期比で6%減、前期比で2%減だった。クリック単価はここ数期、単価が比較的低いモバイル広告の割合が高くなるにつれて低下している。ニケシュ・アローラCBO(最高事業責任者)は電話会見で、YouTubeのモバイル版での6月の売上高が年初から200%増加したと語った。

 同四半期末時点の正社員数は、Motorolaの4599人を合わせ、世界で4万4777人。前四半期末時点から9114人減少した。

 ラリー・ペイジCEOは発表文で「Googleは、1つの画面からマルチ画面への移行とモビリティによってに途方もない機会を獲得する。かつてないペースで端末が増え、情報が増え、オンラインでのアクティビティが増える中、人々の生活を向上させる可能性は一層高まっている」と語った。

 業績発表後の電話会見では、“Motorolaが間もなく立ち上げるモノ”について、「しばらく試用していて、すっかり夢中になっている」と語った。具体的な製品名は明かさなかったが、先日エリック・シュミット会長が使っているところが目撃された「Moto X」のこととみられる。

 ペイジCEOはまた、コアな製品に重点的に投資することは重要だが、新技術への投資も必要だとし、一例として6月に立ち上げたGoogle Xの“気球式インターネット網”プロジェクト「Project Loon」が順調であると語った。

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