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» 2013年08月08日 13時44分 UPDATE

“ネット選挙”の伏兵? 「ツイキャス」で100万視聴を集めた山本太郎氏 当選後も活用

参院選で解禁された初のネット選挙は空振りだったという声もある一方、新たな動きも。山本太郎氏は街頭演説などを「ツイキャス」で配信し、大量の視聴者を集めていた。

[岡田有花,ITmedia]
画像 山本太郎氏のツイキャス公式アカウント

 ネットを使った選挙運動の解禁に注目が集まった7月の参院選。ネットサービス各社は特設ページ開設などで盛り上げを図ったものの効果はふるわず、ネット選挙は空振りと結論づける向きもある。一方で、Twitterと連携した動画のライブ配信サービス「ツイキャス」で街頭演説などを配信し、大量の視聴者を集めた候補者がいる。東京選挙区から無所属で出馬し、当選した山本太郎氏だ。

 山本陣営は、都内各所で行った街頭演説をツイキャスでライブ配信。その場にいた支持者によるツイキャスも含めると、7月4日〜20日の選挙期間中に1000本超のライブ配信が行われ、累計視聴者数は100万人超、コメントは約9万5000件に上った(ツイキャス運営元・モイによる集計。録画視聴含む)。山本氏は当選後もツイキャスで密着映像を配信するなど、日々の活動の紹介に活用している。


画像 山本太郎陣営の選挙期間中のツイキャス配信数・配信時間・視聴者数(モイ提供)
画像 山本太郎氏のツイキャス視聴者数推移(モイ提供)

 山本氏本人のツイキャスアカウント「yamamototaro0」からは選挙期間中、街頭演説を中心に約300本のライブ動画を配信。本人だけでなく支持者も自発的にツイキャス配信を行い、合計で1090本の映像が配信された。1日当たりの視聴者数は数万〜10数万人ほどで、日を追うごとに増え、累計視聴者数は101万5601人に上った。

 ツイキャスを運営するモイの赤松洋介社長によると、参院選でツイキャスを最も活用していた候補者は山本氏。次いで、「選挙フェス」など個性的な選挙運動を展開し、Twitterなども活用して17万超の個人票を獲得して話題になった比例代表候補(緑の党)の三宅洋平氏とその支持者も、ツイキャスを活用していたという。

 「Ustream」や「ニコニコ生放送」など動画のライブ配信サービスはほかにもあるが、山本陣営がツイキャスを選んだのは「携帯電話で配信できて、手軽だから」(山本太郎事務所のネット担当者)だ。ツイキャスは、配信用アプリをインストールしたスマートフォンさえあれば、Twitterアカウントだけで配信可能。独自アカウントが必要なUstreamや、配信するための条件が複雑なニコニコ生放送よりも手軽に配信できる。

 山本陣営はツイキャスだけでなく、さまざまなネットメディアをフル活用していた。TwitterやFacebookの広報アカウントでは、政策を訴えかけたり街頭演説の日程を伝えるだけでなく、ボランティアを募集したり、支持者からの応援ツイートや応援動画を紹介したり、「親しい方々と居酒屋政談をして山本太郎への投票を呼びかけよう」などと具体的な選挙運動を提唱。メールによる支持の呼びかけが公職選挙法違反ではと指摘された際には、本人による釈明動画をいち早くYouTubeで配信した。


画像 支持者がFacebookで公開した山本氏の写真の一部
画像 山本氏のツイキャス視聴用QRコードを支持者が街頭で掲示

画像 投票率の向上が山本氏当選につながるとし、「いつ選挙するの? 今でしょ!!」と書かれたプラカードをデザイン。セブン-イレブンのネットプリントを通じて誰でも印刷できるようにしていた

 支持者による選挙運動も盛り上がった。街頭演説をツイキャスする支持者、演説中に写真や動画を撮影し、TwitterやFacebookに投稿して拡散を呼びかける支持者、山本氏のツイキャスにアクセスするためのQRコードを印刷し、街頭で掲示する支持者……それらをTwitterやFacebookの公式広報アカウントが拾ってさらに拡散するなど、本人と支持者、リアルとネットを縦横無尽に行き来する選挙運動が行われていた。

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