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楽天日本一セールで不当な価格表示の疑い、20店舗で1000商品を確認

» 2013年11月07日 20時40分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 楽天は11月7日、「楽天市場」で実施した「楽天日本一セール」期間中に、価格の不当表示を行っていた疑いのある店舗を、20店舗・1000商品確認したことを明らかにした。対象店舗については販売ページを停止し、価格表示の背景を聞き取る調査を進めている。

 楽天日本一セールは、東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一を記念し、3日〜7日にかけて実施。星野監督の背番号「77」にちなみ、77%オフの商品を目玉として販売していたが、「通常価格で販売しているのに77%オフと表示している店舗がある」とネットユーザーの間で話題になり、楽天が調査に乗り出していた。


画像 通常価格1万2000円、77%オフで2600円と表記されていた商品だったが、卸元の通常価格は2625円だった例(現在は削除済み)

 楽天によると、日本一セールに出店する店舗はあらかじめ対象商品を申請。元値を不当に引き上げていないことを楽天が事前に審査した上で、セール専用ページやセール専用検索エンジンの検索結果に追加していた。だが、問題の20店舗は、楽天の審査を受けず、セールページ外で独自にセールを実施していたという。

 楽天はネットユーザーからの指摘を受け、5日ごろから調査を開始。価格表示の説明を求めた。説明があいまいだったり、虚偽が疑われる20店舗については、楽天の権限で閉鎖し、担当者が直接店舗に出向くなどして詳細な聞き取り調査を実施。悪質と確認した場合は、店舗の閉鎖などの措置を行う。20店舗以外についても、過去の販売価格と、セール時の表示価格の差などを調査しており、疑わしい場合はメールで背景を聞き取るなどの調査を進めている。

 また、対象商品を購入した顧客には、商品代金を返金することを検討している。

 7日の決算会見では、同社の高橋理人常務が経緯を説明し、「ご迷惑・ご心配をおかけして申し訳ない」と謝罪。三木谷浩史社長も記者からコメントを求められたが、「高橋が説明したので」といったん拒否した。再度問われた三木谷社長は、「正式な日本一セールは厳正な審査をやっていたが、便乗して勝手セールをやっていた店舗について調査をしている最中。結果が出たら正式にコメントしたい」と話すにとどめた。

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