ITmedia NEWS > ネットの話題 >

「ご当地EC革命」 全国の特産品を「Yahoo!ショッピング」で販売 自治体が商品を“キュレーション”

» 2014年01月15日 18時03分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ヤフーは1月15日、全国の自治体と連携した特産品の販売を「Yahoo!ショッピング」で始めた。「JAPAN satisfaction guaranteed特選STORE」をオープンし、岩手県陸前高田市など19の自治体が、食品や菓子、工芸品など約50点を販売する。今後、参加自治体を増やし、国内の全自治体・約1700の参加を目指す。

画像 ヤフーの宮坂社長(前列左から4番目)、武雄市の樋渡市長(同右から4番目)、ヤフーの小澤ショッピングカンパニー長(同右から3番目)と、参加自治体の首長
画像 JAPAN satisfaction guaranteed特選STORE

 ストア内では、陸前高田市のワカメや昆布などをセットにした「三陸潮の香りお試しセット」(3000円)、新潟県燕三条地場産業振興センター(燕市・三条市)が出品する特殊鋼の爪切り(6810円)、奈良県吉野市の「柿の葉すし さば・サーモン20個入り」(3290円)など約50点をラインアップした。

 既存の自治体運営型通販サイト「JAPAN satisfaction guaranteed」(旧F&B良品)の商品の一部を、Yahoo!ショッピングに取り入れた形。同サイトは、ファッションブランドを展開するSATISFACTION GUARANTEED(シンガポール)と、武雄市の樋渡啓祐市長が会長を務める「全国JAPAN satisfaction guaranteed運営協議会」が共同で展開している。

 今回の取り組みのきっかけは、同サイトを知ったヤフーの宮坂学社長が樋渡市長に、Yahoo!ショッピングへの出店を依頼したこと。今後は同サイト参加自治体に限らず、全国の自治体に、Yahoo!ショッピングへの出店を呼びかけていく。Yahoo!ショッピングトップページから顧客を誘導するなど、集客も行っていく。


画像
画像

 Yahoo!ショッピングは昨年10月、ストア出店料と売り上げロイヤルティを完全無料化する「EC革命」を発表した。「ECサイトが誕生して10年以上経ち、誰もが簡単にネットで購入できるようになった。一方で、ネットの恩恵を受けているのは都会中心だという問題意識がある。EC革命によって地方から日本全体にものを売れる世の中にしたい」と宮坂社長は意気込む。

 都内で開かれた発表会で、武雄市の樋渡市長は「地方の逸品を一番良く知っている自治体職員がキュレーターとなって誇れるものを出す最大のプラットフォームにしたい。ヤフーと組み、地方に爆速でリーチできる革命を起こしたい」と述べた。

 同社の小澤隆生ショッピングカンパニー長は、「ご当地EC革命だ。全市町村に出店したいと思っていただきたい」と述べ、今後、全国1700の自治体で出店セミナーを実施し、多くの自治体の参加を募っていくと話した。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.