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君は読めるか 懐かしのMARQUEEタグで小説が高速で流れる「速読ウェブサービス」

» 2014年03月18日 16時29分 公開
[ITmedia]

 「そのころわたくしは、モリーオ市の博物局に勤めて居りま」――宮沢賢治の小説「ポラーノの広場」の冒頭がブラウザのウインドウを右から左に高速に流れていく。hitode909さんが作成した「速読ウェブサービス」が話題だ。

photo ひたすら右から左に文字が流れていく

 開発のきっかけは17日、三菱東京UFJ銀行のWebサイトの上部に目立つ形で警告が表示されたこと。不審なメールによるパスワードの不正入手やウイルス感染などを利用者に警告するメッセージが右から左へ流れる様が、テキストを左右にスクロールするHTMLタグ「MARQUEE」(マーキー)を連想させ、「古き良きインターネットっぽい」「マーキー! 滅んだはずじゃなかったのか!」「何これなつかしい」とネットユーザーの間で話題になっていた。

 これを見たhitode909さんが「流れる速さで読まないといけないけど、これをだんだん速くしていけばmarqueeの流れに身を任せて高速に文字読める気がする」と作ったのが「速読ウェブサービス」。青空文庫から抜き出したテキストがかなりの速さで左右に流れていく。なぜか真剣に目で追ってしまうこのサービスには「読めない」「わりと読める」「速読の練習にはならない」などさまざまな反応が寄せられている。

photo 開発者hitode909さんのブログ

 hitode909さんによると、開発のこだわりは「スピード感と文字のでかさ」で、「気が向いたら青空文庫の作品をなんでも読めるようにしようと思ってます」とのこと。自身のブログエントリにも「MARQUEE」を使用しており、「この記事はおよそ1分半で読めます」と事前に示したり、「クリックできなかった人のためにもう1回置いておきます」と前振りをしてリンクを2度貼るなど、刻々と流れていく文字を読みやすいよう工夫が施されている。

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