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au新料金は“横並び”? データは「スーパーお得」、音声は「少し高い気も」 KDDI田中社長(1/3 ページ)

» 2014年06月25日 18時27分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 田中社長

 「ユーザーのライフスタイルに合った“スーパーお得”な料金だ」――KDDIの田中孝司社長は6月25日、新定額プラン「カケホとデジラ」を8月13日にスタートすると発表した。国内の固定・携帯に掛け放題になる通話定額「電話カケ放題」を月額2700円(税別)で提供するほか、データ定額は月間2〜13Gバイトの6プランを用意。当面は既存の料金プランと並行して提供する。

 「われわれは3番目なので、他社と比較できる」――25日の記者会見で田中社長は、先行したNTTドコモ・ソフトバンクモバイルの料金と具体的に比較しながら新料金を説明。データ定額は一部プランで2社より割安に抑えた一方、通話定額はドコモ、ソフトバンクと全く同じ料金で「3社横並び」と認め、「データがお得になるよういじってみた」料金。新プランで「かなりの人が安くなるのでは」と話す。

通話定額は「少し高い気もしなくはない」

 カケホとデジラは、月2700円(スマートフォンの場合。3G携帯は2200円)の通話定額「電話カケ放題プラン」と、容量ごとに料金が変わるデータ通信サービス「データ定額」を組み合わせた新料金プランだ(「デジラ」は「データ自由ライフ」の略)。

 月2700円の通話定額は「申し訳ないが、他社と同様にさせていただいた」と田中社長。「本音を言うと、少し高い気もしなくはない」と打ち明けつつも、「電話をあまり使わない人も定額使い放題になると電話が4割増えるという調査もある。非常に微妙なところだと思っている」と話す。

データ通信、ヘビーユーザは「スーパーお得」

 データ定額プランは、月額2Gバイト・3Gバイト・5Gバイト・8Gバイト・10Gバイト・13Gバイトの6種類。ドコモ・ソフトバンクにはない3Gバイトと8Gバイトのプランを用意するなど「細かい段階を付けて1人1人が選びやすくした」のが特徴だ。データ量が増えるに従って1Gバイト当たりの単価が下がる仕組みで、ヘビーユーザーがより“お得”になるとしている。


画像 ドコモ、ソフトバンクは \2社“横並び”/ と示す資料
画像 ドコモ、ソフトバンクの料金と並べてauの料金を比較

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 2Gバイト・5Gバイトプランの料金はドコモ・ソフトバンクと同じだが、10Gバイトは8000円(1Gバイト当たり800円)と2社より1500円安く設定、13Gバイトは9800円(1Gバイト当たり754円)に抑え、「スーパーお得な料金」とアピールする。契約データ量を使い切った場合は、0.5Gバイトか1Gバイト追加でき、料金は0.5Gバイトが550円、1Gバイトが1000円(有効62日間)。

 料金をきめ細かく設定し、ヘビーユーザーを割安にした理由は「スマートフォンの普及に伴い、ユーザーの使い方が大きくばらけてきた。レイトマジョリティは3Gバイト前後だがイノベーターやアーリーアダプター層は月7Gバイト以上使う人が15%を超えており、たくさん使っている人に高い料金を請求するのはよくない」と考えたためという。

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