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決済、タクシー、音楽──“リアル”へ急加速する「LINE」(2/3 ページ)

» 2014年10月09日 21時08分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 「LINE@」アプリ

 LINEのビジネスアカウント「LINE@」(ラインアット)のIDを年内にすべてのユーザーに開放することも発表した。プライベートとは別アカウントでLINEを仕事で利用したい際などに利用でき、専用の「LINE@」アプリから使う。「LINEはプライベートコミュニケーションにフォーカスしていたが、オープンなコミュニケーションももっと便利にできるのでは」と出澤COOは語る。

ゲーム、音楽、漫画……大手と組んでエンタメ拡大

 LINEの収益を支える「LINE GAME」(累計4億4000万ダウンロード)の取り組みも強化するほか、漫画アプリ「LINEマンガ」は世界進出。音楽分野にも挑戦し、LINEで楽しめるエンターテインメントの幅をさらに広げていく。

 カジュアルゲームが強かった「LINE GAME」には本格RPGなどを投入。カジュアルからコアまで、あらゆるゲームプレイヤーのニーズに応えようとしている。さらに、グリー、サイバーエージェントの2社とそれぞれ、LINE GAME用ゲームを開発するジョイントベンチャーを設立。日本のゲームをグローバルに展開していく。

画像 左からソニー・ミュージックCOOの村松俊亮氏、LINEの舛田CSMO(最高戦略・マーケティング責任者)

 音楽分野でも大手と連携。エイベックス・デジタル、ソニー・ミュージックエンタテイメントとの3社で「LINE MUSIC株式会社」(仮称)を設立し、LINEと連携する定額制ストリーミング音楽配信サービス「LINE MUSIC」を近く提供すると発表した

 また、音楽アーティストなどが利用する「LINE公式アカウント」に、課金できる「LINEプレミアムアカウント」と「LINEブログ」を追加。課金ユーザー限定のコンテンツ配信や物販、ファンクラブ機能を提供し、アーテイストとファンをつなぐプラットフォームとしての機能を強化する。

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 LINEと連携した漫画アプリ「LINEマンガ」も出版大手と組んでグローバルに展開。LINE子会社のLINE Book Distributionに講談社、小学館、メディアドゥが出資し、年内に「LINEマンガ」グローバル版(英語・繁体字中国語対応)を提供する。

 LINEマンガは8月から無料連載を開始。月間ユニークユーザーが50%増え、販売しているタイトルの売り上げも拡大したという。「LINEマンガは単に本を売る場や無料でマンガが読める場ではなく、ユーザーと出版社、作者がともにwin-winとなる新たなエコシステム作る」と同社の舛田淳CSMO(最高戦略・マーケティング責任者)は意気込む。

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