時期は12年〜14年とばらつきがあり、きっかけは、YouTubeのプレイ動画や友達・親戚からの口コミだった。「学校の友人がスマホでやっているのを見て楽しそうだった」「親戚が遊んでいた」など実際に遊んでいるのを見て興味を持った子も。YouTubeでプレイ動画を見て興味を持った後、友人が遊んでいることを口コミで知ったり、口コミで知ってからプレイ動画を見るなど、動画・口コミ両方が絡み合い、子どもたちの興味を刺激しているようだ。
マインクラフトのプレイ動画は10年ごろからYouTubeやニコニコ動画にアップされ始めており、14年半ばごろからヒカキンさん、ぐっちさんなど子どもに人気のYouTuberに広がった。PCやスマートフォンに加え、「ニンテンドー3DS」などゲーム機からもプレイ動画を見ているようだ。基本的な操作を解説している動画もあり、操作方法などを手軽に学べる上、冒険や建築の様子を動画で見るだけでも楽しく、実況からマインクラフトの魅力を知る小学生が多いのもうなずける。
小学5年生の娘を持つコロコロコミックの和田誠編集長代理がブームの兆しを感じたのは2013年の秋ごろ。おもちゃメーカーやゲームメーカースタッフと情報交換する中で、「うちの子がマインクラフトにハマっている」という話が複数人から出たという。同じころ、当時3年生だった和田さんの娘も、マインクラフトで遊んでいることが分かったという。
マインクラフトは、PCやスマートフォン、Xbox 360、PS Vitaなどの家庭用ゲーム機で遊べるが、子どもたちがもっとも身近に触れているのはスマートフォン版のようで、親が機種変更などで使わなくなった“お下がり”のスマートフォンやタブレットで遊ぶケースが目立っている。
「今の子どもは両親にデジタルデバイスを与えられることがよくある。機種変更などでいらなくなったiPadやiPhoneなどを、家の中だけでWi-Fiで使うことが多いようだ」と和田さんは解説。和田さんの娘も親のお下がりのiPadで遊んでおり、母親に相談してアプリを買ってもらっていたという。
マインクラフトのスマホアプリは買い切り型で値段も手ごろなことが、親の財布を開きやすくしている。「アプリの価格は700円(当時。現在は840円)で追加課金もないので、それならいいかな、と、妻が娘に買い与えたようだ。自分も全く知らない間に娘が遊び始めていた」(和田さん)
スマホ版は機能が制限されているため、スマホ版で物足りなくなった子どもが親にねだってPC/Mac版を買ってもらい、さらにディープにマインクラフトを楽しむ、というケースも多いようだ。
子どもにとってマインクラフトの面白さはどこにあるのだろうか。和田さんは「娘にいろいろ聞いてみたが、何が面白いか分からなかった」と正直な気持ちを語る。マインクラフトにハマる子どもを持つ周囲の大人達に聞いてみても同様の反応で、「意味がよく分からない」とみんなで首をかしげあったという。
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