「報道されている海外作品についてはまったく知らない」――2020年東京五輪のエンブレムが、海外の作品に酷似していると指摘されていること受け、エンブレムをデザインしたデザイナーの佐野研二郎さんが7月31日、大会組織委員会を通じてコメントを発表した。「制作時に参考にしたことはない」という。
東京五輪のエンブレムをめぐっては、ベルギーのデザイナー・オリビエ・ドビさんが、自らがデザインした劇場のロゴと酷似していると訴えていたほか、スペインのデザイン事務所ヘイ・スタジオが、東日本大震災からの復興支援のための作ったロゴとも似ていると指摘されていた。
これを受けて佐野さんは、組織委員会を通じてコメントを発表。「報道されている海外作品についてはまったく知らないものです。制作時に参考にしたことはありません。この東京2020エンブレムは、1964年の作品へのリスペクトを持ちながら、日本らしさを自分のなかで追求してデザインしました。海外出張中のため、コメントを出すことが遅れてしまい申し訳ありませんでした。帰国後、皆様にご説明できる場を設定させていただきたいと考えております」としている。
大会組織委員会は「エンブレムはIOCの規定上必要とされる手続きを踏まえ、発表前にIOCと共に国内外の商標調査を経た上で決定した。組織委員会としては問題ないと考えている。IOCも同じ見解と承知している」とコメントしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR